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黄昏睡蓮

猟奇系、グロ系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。毎日更新を目標にしています。

お嬢様は『食べられる』のがお好き1

 どすり、と鈍い音がお腹から響いて来ました。
 灼熱がお腹で弾け、喉の奥からこみ上げてくる物を吐きだしてしまいます。真っ赤なそれは錆臭い匂いをさせながら、わたしの身体を汚していきました。
「げふっ、くぅ……」
 目の前にパチパチと火花が瞬きます。それがあまりにも強い激痛のためだと気付いたのは暫くしてからでした。
 神経が焼けそうなほどの激痛は、私の意識を混濁させます。
 私のお腹に刃物を突き刺した元凶である、若いコックは心配そうにわたしの顔を覗きこんで来ました。
「大丈夫ですか? カナエお嬢様」
 わたしはそれに返事をしようとしたのですが、喉から溢れるものが気管に入ってしまってそれどころではありませんでした。
 それを感じたコックが、わたしの口元を綺麗な布で拭ってくれます。
「お嬢様の綺麗な顔を血で汚すのは勿体ないですね」
 口元を拭いつつ、コックは別の包丁でわたしの首筋をかっ切りました。血が勢いよくそこから噴きだします。
 血がそちらから噴出したことで、口元からは漏れ出なくなりました。けど、代わりに頭に血がゆかなくなり、意識を失いそうになります。
 わたしは意識を失わないように、必死になって保ちます。
 コックは満足そうに頷いたあと、わたしの身体を解体しにかかりました。
 手際よくお腹をかっさばき、内臓を取り出して行きます。肋骨を砕いて魚の開きのようにわたしの身体を開いたかと思うと、小さく脈動する臓器を手の平に載せて私の前に見せ付けて来ました。
 心臓です。私の命の中核を成す、一番大切な器官。
 それを、目の前で握り潰されました。
 わたしの身体は勝手に大きく跳ね、そして、一気に血圧が下がって意識を失うことになりました。

 私は、死んだのです。




 わたしが死ぬ様を見ていたわたしは、首筋に潜りこんでいた神経接続プラグを抜き取りました。
 それを近くに控えていた政宗に渡してから、わたしの解体を続けるコックに声をかけます。
「ちょっと、上切さん。死なせるのが早すぎですよ」
 そう声をかけると、まだ若いコックである上切さんは申し訳なさそうに頭を下げる。
「申し訳ありません、カナエお嬢様。お嬢様が苦しんでいるところを見るのが忍びなくて……」
 優しい上切さんは時折そういう配慮をする。何らかの原因で無理矢理運ばれてきた『食材』に対してならばともかく、その配慮はいまの状況では必要ないものだった。
 切り替えが出来ない彼は、やっぱりまだまだ半人前ということなのだろう。コック長の礼司さんなら顔色一つ変えずにやってくれるのに。
「苦しんでいるのではありませんわ。わたしは楽しんでいるのです」
 そう言ってから、わたしは彼に指示を出す。
「まあ、とにかく今回のわたしの調理はあなたに一任します。以前礼司さんから聴きましたが、人肉は手早く処理しないと美味しく調理は出来ないのでしょう?」
「あ、はい! ただちに!」
 慌てて上切さんはわたしの調理にかかる。
 彼はどんな風にわたしを料理してくれるのか。
 わたしはとても楽しみだった。

お嬢様は『食べられる』のがお好き2

 わたしの名前は、神三門カナエ。
 世間一般的にいう、お嬢様という立場にあります。
 お父様の財閥は昔から続く由緒ある家柄らしく、わたしも幼い頃から蝶よ花よと育てられました。そのおかげで研ぎ澄まされた容姿は、非常に優れていると言えるかもしれません。
 しかし、わたしにしてみれば綺麗だと言われることも、美しいと呼ばれることも、特に嬉しいことではありませんでした。
 わたしにとっては、人の身体というものは、美味しく食べられる身体かどうかということが、大事なことだからです。
 柔らかく煮込まれた肉をスプーンで掬い上げ、それを口に運びました。シチューの味が染み込んだその肉は、普段は歯ごたえが強く、噛み切るのに難儀するのですが、煮込まれているからなのか、それとも何かしら下ごしらえの段階で何かしていたのか、口の中で柔らかく千切れました。
 よく噛んでから呑み込んで、口元をナプキンで拭いました。
 そして、部屋の片隅で控えていた上切さんに声をかけます。
「とっても美味しいです!」
 上切さんは笑顔で頭を下げました。
「恐縮です。お嬢様」
「これくらいの塊だと硬くて噛みちぎれなかったと思うのですけど……この肉は柔らかいですね。煮込むだけでこんなに柔らかくなるものなのですか?」
 そう尋ねてみると、上切さんは朗らかに説明してくださいました。
「煮込むのも関係ないとは申しませんが、下準備の段階で肉に切り込みを入れておいたのです。そのため、シチューが肉に染み込みやすくなり、同時に噛みちぎりやすくなる……というわけです」
「なるほど……いつもは挽肉にして頂いていますから、あまり意識したことがありませんでしたが、調理法一つでこんなに変わるものなのですね」
 そういえば、生きたまま挽肉マシーンにかかったこともありましたね。
 あの時の、身体が端からすりつぶされて行く感覚はとても素敵でした。またじっくり味わいたいものです。問題は肉はともかく骨がマシーンの刃を痛めてしまうのでそう何度も出来ないということでしょうか。
 私はお金のことについて苦労したことはありませんが、浪費することが悪だということはわかります。的確に使うのであるならばともかく、無意味な浪費はお父様からきつくお叱りを受けてしまいます。
 シチューを掬いながら私は周りに呼びかけました。
「さあ、みなさんも食べてみてくださいませ。とても美味しいですわよ」
 その私の言葉に、使用人の方々やコック長の礼司さん達が頷いた。
「ありがたく、いただきます」
 皆さんが一斉に私の肉のシチューを食べ始めます。
 肉を口に含み、歯で噛みつぶされていくのを見て、私は最高の興奮を得ることが出来るのです。
「美味しい、ですか?」
 ドキドキしながらそう問いかけると、皆さんは笑顔で頷いてくださいました。
「お嬢様の肉はいつもと変わらず美味しいです。……が、少々シチューの味が濃すぎますね。これではせっかくの肉の味を味わえません」
 コック長の礼司さんは厳しく上切さんの料理を評価します。上切さんは恐縮していました。
 私はのんびりと自分の肉が使われたシチューを食べながら、次はどんな風に食べられようか、考えるのを楽しんでいました。

お嬢様は『食べられる』のがお好き3

 最近は目覚ましい科学技術の進歩により、自分のコピーを作ることが合法的に許可されていました。
 それは一昔前に問題になっていたクローンとは全く別の方法で編み出された、まさにコピーというべき存在で、記憶から身体情報まで全てを同一としています。
 私はそれを活用して、自分のコピーを作り、神経接続によってそれが食べられる瞬間の記憶や感情、感覚を全て共有することが出来ました。
 これだけだと、人によってはコピーに成り変わられることを危惧する人がいるかもしれません。しかし、その心配はありません。なぜなら、コピー体というのは長期間生命を維持することが出来ないからです。作り出されておよそ五時間で自然と生命活動が止まるように出来ています。また、神経接続によって記憶や感覚の共有が出来るため、私を殺すことは自殺と同じ行為になるからです。
 そもそもコピーとはいえ私は私ですから、殺されて食べられたいという願望を持っています。コピー体はオリジナルからしか作れないため、コピーが生き残ることにうまみが全くないのです。
 まあ、そんな小難しい話はおいておきましょう。
 重要なのは、私は私が殺されて食べられるまでを何度も何度も体験できるという点です。
「さて、今日はどうやって食べられましょうか」
 コピー体として生まれた『私』は、目の前にいる私に対して問いかけます。
 オリジナルの私は『私』を見て、柔らかく微笑んでいました。
「これから死ぬ私にお任せしますわ」
 私はきちんと服を着て、その髪も丹念に整えられています。しかし、『私』の方はなにも身に付けていませんでした。髪も軽く櫛を通した程度でぼさぼさです。
 同じ私のはずなのに、格好だけで人間であることと食材であることが綺麗に分かれているのですから、面白い話です。
 私に決定を一任された『私』は少し考えましたが、答えは生まれる前から決まっていました。
「それでは、今日は丸焼きになって食べられたいですわ」
 いつもは趣向を凝らした料理をされる私ですが、今日は素朴に豪快に丸焼きになってみたく思いました。
 それに対して目の前の私は満足そうに頷きます。
「それでは礼司さん、上切さん、お願いします」
 部屋の隅で待っていた礼司さんと上切さんがそれぞれ頷きます。
「畏まりました。お嬢様」
「ではお嬢様。こちらへどうぞ」
 『私』を呼ぶ上切さんの声に従って、『私』は部屋から出ていきます。
「それではご機嫌よう、私」
「ご機嫌よう、『私』」
 オリジナルの私と『私』は軽く挨拶を交わして、別れました。
 もう生きて会うことはないでしょう。

お嬢様は『食べられる』のがお好き4

 二人に連れていかれたのは、大きな竈がある部屋でした。
「これで焼くのですか?」
 私は期待を込めて二人を見つめます。二人は頷きました。
「はい、人を並べて五人は焼ける特別製です」
「オーブンもいいのですが、やはり丸焼きならば原始的な器具の方がいいだろうと思いまして」
 美味しく食べてもらうためにはこの二人の協力が不可欠です。この二人の腕前は十二分に信用できるものでした。
「ではお願いしますわ」
「承知いたしました」
 食材の『私』に対しても、礼司さん達は丁寧な対応を心がけています。あくまで食材なのは『私』の体であって、精神は二人の雇い主であるお嬢様であるという認識ゆえです。
 いささか真面目すぎるきらいもある二人ですが、だからこそ私は二人に私の体を任せることが出来るのです。
「ではお嬢様、まずは剃毛をいたしますので、こちらにどうぞ」
 そういって二人に促されたのは、広い台の上でした。
 私はその上に自らよじ登り、横になります。
 そして、二人の手が特殊な薬をしみこませた布巾を使って『私』の体を隅々まで噴き始めました。
 少しひんやりして、次にむずむずし、そして再度そこを布巾が通過すると、私の全身の毛は根こそぎ綺麗にされてしまっていました。いわゆる脱毛剤によって本来ならバリカンでさえ剃れない部分まで全てが剃られてしまったのです。
「失礼いたします」
 その手は顔にも伸びてきました。丸焼きですから当然頭部も焼かれます。そうなると私の自慢の髪も邪魔なだけの存在です。
 しばらく目を閉じてじっとしていると、頭にあった髪の毛の感触が徐々に消えていき、合図があって目を開けた時には非常に涼しい感覚が頭部を包んでいました。
 丸坊主だけでなく全身がつるつるになってしまいました。オリジナルの私がこんな風にされたら大変ですが、コピー体ですので問題ありません。
「少し痛みますよ」
 礼司さんが『私』の首筋に何か小さな物を埋め込みます。それはプラグによる直接神経接続が出来ない時に使用される記録媒体で、私の記憶や感覚を全て記録出来るものです。衝撃にも熱にも強く、今回のような場合にはとても訳に立つ経験記録媒体です。
 『私』の首筋にそれが潜りこむ時にはさすがに少し痛みましたが、ささいなものでした。
「さて……それでは次の段階に入ろうと思いますが……どんな格好で焼かれたいですか?」
 その問いに対し、私の答えは決まっていました。
「一番恥ずかしい格好で焼かれたいですわ」
「わかりました。では『開き』で焼きましょう」
 そういうと、礼司さんは上切さんに指示をして、一本の太い鉄の棒と、それよりは細い二本の棒、そしていかにも頑丈そうな鉄線を持ってきました。
 全部で三本ある鉄の棒は、全て先端が尖っていて、棒というよりは針といった方がしっくりきます。
 それを持って、礼司さんが『私』のお尻側のテーブル脇に
「よし……では始めます。あまり動かないでくださいね。上切。身体を抑えておけ」
「はい」
 礼司さんがその鉄の棒の先端を、『私』の肛門に触れさせます。上切さんが身体を両手で抑えました。
 ちくり、と少しだけ痛みが走ります。
 そして、次の瞬間。
 一気にそれが『私』の中に押し込まれました。

お嬢様は『食べられる』のがお好き5


 お尻の穴から、尖った大きなものが身体の中に潜りこんでくる感触が走ります。
「ぎっ……あぐっ!」
 なるべく身体を動かなさい方が綺麗に貫かれるとわかっていても、どうしても貫かれる激痛の前に身体が跳ねそうになります。それを、上切さんが抑え込んでくれました。
 ズッ、ズッ、ズッ、と徐々にその棒が身体の奥へと潜り込んで行きます。痛みは背骨の辺りを這い上がるように広がり、胸のあたりまで来ました。私は口から血を吐いて、苦しみを吐きだします。
 そのうちに痛みは首のあたりに来ました。喉の奥からこみ上げてくるものを手の平で感じたのか、礼司さんと上切さんは私の身体を台のギリギリの位置に動かします。
 頭を後ろに倒し、口が真っ直ぐ上を剥くように調整されました。
 そして、その口から身体の中を貫いて来た棒が突き出て来ます。色々と大切な器官を破壊された『私』は、辛うじてまだ生きていましたが、呼吸が阻害されていることもあり、すぐにでも死んでしまいそうでした。
 礼司さん達は先ほど用意していた細めの二本の棒を使い、身体を開いた状態で固定して行きます。M字開脚にされた脚のふくらはぎ、太もも、胴を貫いた棒のせいで、M字開脚の状態を強制的に取らされます。足をこんな風に開くことなどないので、恥ずかしいところが丸見えになってしまい、さすがに少し恥ずかしくなりました。
 手も同じような形で貫かれ、平べったく身体を開いた状態になりました。
「それでは、入れます」
 礼司さんと上切さんが二人がかりで棒を持ち、『私』の身体をかまどの中に入れました。
 まずはあおむけの状態です。とはいえ、首は限界近くまで沿っているため、微かに自分の下の様子が見えました。
 火が灯され、それは一気に『私』の身体を炙ってきます。
 自分の肉が焼かれて行く激痛と、皮膚が爛れて行くような感触を覚えつつ、私の意識は火の中に消えて行きました。


 やがて、私の前に出された『私』の丸焼きは、非常に香ばしい匂いをさせていました。
「さすがに丸焼きは壮観ですわね。パーティーでも開けば良かったかしら?」
「ひとまず今回は素材の味を活かし、香辛料やスパイスは最小限にしております。ナイフとフォークで切り取ってお食べください」
 私はその礼司さんの進めに従い、目の前に横たわっている『私』そのものの丸焼きに手を付け始めました。
 こんがりと茶色に焼けたその胸をナイフで切り取ります。よく油が乗っているからか、よく焼けているのに柔らかそうです。
 口の中に入れて噛むと、程良い弾力と程良い塩味が口いっぱいに広がります。
「……中々素朴な味ですね」
 少し筋があって硬いような気もしますが、これはこれで美味しいものでした。羊肉などの感触が近いかもしれません。
「しかし……やっぱり丸焼きは出来あがりはともかく、やられている記憶はあまり面白くありませんでしたね」
 割とすぐに死んでしまったため、楽しむ余裕もありませんでした。こんど丸焼きをする時はその方法をよく考える必要がありそうです。
 私は『私』を切り刻みながら、周りに控えている皆さんに向かって指示を出します。
「私一人ではとても食べ切れません。皆さんも熱いうちに食べ始めてくださいな」
 ぞろぞろとテーブルの周りに集まってきた使用人の方々が、『私』の身体に群がってどんどん切り取って行きます。
 私は自分が食べられていくその光景に、満足しました。
 ただ、この瞬間の記憶を主観的に得られないことが残念でした。

 次はどんな方法で食べられましょうか。

お嬢様は『揚げられる』のがお好き1

 お嬢様は食べられるのがお好きだ。
 それはこの屋敷に勤める誰もが認識している事実である。

 食人文化というものは、かつては野蛮で凶悪なものだと認識されていた。だが、現在では、合法的な人間コピー技術が確立されたこともあり、食人文化はごく普通にあるものになっている。
 コピーの体はその元となった人間の肉質に完全に左右されるとはいえ、体内に余計な異物のない、完璧にまっさらな存在として生まれてくる。
 ゆえに、何の下準備もなく、調理することが出来るわけだ。この辺りはむしろ普通の家畜よりも優れた部分と言える。
 元々優れたコピー体の中でも、お嬢様の体はとても綺麗で、かつ食べられるために肉質から何から全て整えられた状態を元の体から保っている。そのため、俺がこれまで調理してきたどんなコピー体よりも素晴らしい食材として調理が出来た。
 ゆえに、自然と調理に熱が入ってしまうというものだ。
 現在、俺はお嬢様の体をアジの開きのように開いているところだった。
 内蔵や血管をなるべく傷つけないようにしつつ、肋骨を一本一本丁寧にへし折りながら身体を広げていく。
 両手両足は最初に切断してしまっているから、お嬢様は胴体だけの身体で、まさに『開いて』いた。
 極力内蔵や血管を傷つけなかったため、お嬢様のコピーは中々死ねずにいる。そういう注文だったから、あえてなるべく長い間死なないようにしているのだ。
 平べったく広がったところで、その身体に卵を溶いたものをかけ、パン粉をまぶして行く。
 そして、内臓が崩れないようにその身体が乗った台を丸ごと傾けて、煮立った油の窯の中に放り込んだ。
 ジュワッ、と揚げられるいい音が響く。
 人間の姿揚げ。この家のように大きな釜や大量の油を使わせてくれるような場所でなければ出来ない調理法だった。
 頭だけ釜の外に出ているため、お嬢様のコピーはまだ生きていた。身体全体が揚げられているのだから遅かれ早かれ死ぬだろうが、もう少しは楽しめるはずだ。
 暫くして、程良く揚がったお嬢様を網の上に載せて油から引き上げる。
 とっくに事切れていたが、その表情は満足げなものだった。
「さて、熱いうちに運ばないと」
 お嬢様もお腹を空かせて待っているはずだ。
 コピーとは言え、お嬢様は自分で自分を食うことを好む。
 一昔前であれば異常というレベルで倒錯的だろう。いまでもオーソドックスな趣向ではないが、あってもおかしくない嗜好ではある。
 俺はお嬢様の姿揚げをキャスターのついた台に乗せ、お嬢様の待つ部屋に持って行った。

お嬢様は『揚げられる』のがお好き2

 パキッ、パキッ、っと小気味のいい骨の折れる音と共に、激痛が胸に広がります。
 悲鳴を上げたいくらいの痛みでしたが、横隔膜がすでに機能していないため、ろくに声を出すことも出来ませんでした。そもそも呼吸が出来ない時点で、『わたし』は死ぬまであと何分もないでしょう。
 その間に揚げられるところまで意識を保っていられればいいのですが……中々それは厳しい気がしてきました。
 わたしはそんな自分を遠くに感じつつ、しかしはっきりとした感覚を受け取ります。アジの開きのように自分の全てが開かれて行く感覚に陶酔していました。
「お嬢様」
 そんなわたしの耳に、誰かの呼ぶ声が聞こえてきました。当然、調理中に上切さんが食材足る『わたし』に呼びかけることはありません。
 その呼びかけがわたしに対してもものだと悟ったわたしは、一度リンクを切り、目を開きました。
 わたしの部屋が視界に映ります。わたしは椅子に座った体勢である自分の身体への神経を行き渡らせます。別にこうする必要はないのですが、感覚リンクで調理される時の感覚を体感していると、どっちが本当の身体かわからなくなってしまうので、感覚の混乱を避けるためには必要なことでした。
 ひとまず現実に戻って来たわたしは、扉の外に向けて応えを返します。
「なんでしょう?」
「お湯浴みの準備が整いました」
 そういえばその準備を頼んでいたのでした。準備が整うまで新しく出来た感覚を体験して置こうかと思ったら、思ったより早く準備が整ってしまったようです。
 読書をすることや音楽を聴くのと同じ感覚で体感できるようになったのは、技術の進歩としか言えません。かつての技術では全身を特殊なカプセルに入れなければならなかったようですが、いまではディスクから伸びる神経接続プラグ、別名生体コネクタを首筋に接続するだけで体験できるようになっています。
「すぐに行きます」
 わたしは首筋からプラグを引き抜きます。人体に融合して神経に直接繋がるこれは、非常に体感的な感覚を再現することが出来る機械です。
 引き抜いてしまえば全く痕は残らず、身体を傷つけることがありません。
 この時代に生まれて、本当に良かったと思います。
 わたしはプラグを机の上に置いて立ち上がり、部屋の外に向けて歩いて行きます。
 部屋の外で待機していた使用人が何も言わなくても扉を開けてくださいました。
「ありがとうございます」
 わたしは扉を潜り、湯浴みをするべく、浴室へと向かいます。
 本当は感覚体験を途中で中断されてしまい、少しだけ残念な気持ちもあったのですが、またあとで体験すればいいだけのことです。
 わたしはそれを楽しみにしつつ、浴室へと向かう足を少しだけ速めました。

お嬢様は『揚げられる』のがお好き3

 広い浴室には、私一人しかいません。
 私は身に纏っていた全ての衣服を脱ぎ捨て、まるで食材になるべくして生まれたコピー体になった気持ちで広い浴室を歩きました。
 もちろん、別にこれから調理が始まるわけではありませんが、質のいいコピー体を産み出すためには自分自身を磨くことは必須です。
 いわば、これは食材の下拵えだと思えば、湯浴みも興奮するべき対象になります。
 私は自然物のみで出来たシャンプーとボディソープを使い、まずは身体の汚れを除去して行きます。
 そして、顔にはコラーゲンたっぷりのクリームを塗り込み、肌を磨きます。食材となる場合、基本的に化粧などは出来ません。
 すっぴんの美しさがそのまま食材の美しさになるのですから、いくらまだ若いといっても気を使いすぎて使いすぎるということはありません。
 顔が終われば次は髪です。特殊なオイルを塗り込み、清潔感と艶を際立たせました。さらに丁寧に梳かしながらより念入りに整えます。
 そのままでもいい匂いがするほどに、綺麗に整えました。
 身体も食べても大丈夫なレベルで自然物しか使っていないクリームを塗り込みます。これによって若干の甘みがつくのです。
 無駄毛も一本残らず処理し、あそこの毛も綺麗に沿ってしまいます。年齢的にはもうとっくに生えそろってもおかしくないのですが、私はここが生えそろった状態を見たことがありません。
 身体の外側を徹底的に綺麗にしたあとは、内側からの調整に移ります。
 私が浴室を出ると、待ち構えていた使用人がタオルを使って私の身体を隅々まで拭いてくれます。
 私は裸のまま椅子に座って、使用人たちの手に任せます。
 使用人たちは櫛で梳かしながらタオルで丁寧に私の髪を乾かし、身体を拭き、爪を綺麗に鑢で整えて、ぴかぴかにしてくれます。
 全ての手入れが終われば、白いバスローブを一枚だけ羽織って、屋敷の中を移動します。
 私がやって来たのは、身体の内部から色々と調整してくれる機械のある部屋でした。
 白衣を着た職員がそこには待機しています。
「ご機嫌麗しゅう、お嬢様。それではさっそく調整に入りましょう」
「ありがとうございます。お願いしますね」
 私は職員の誘導に従い、分娩台のような椅子に座ります。
 両足は大きく開いた状態で固定され上半身も椅子の背もたれに固定されます。こうすることで何かの拍子に身体が下手に動かないように出来るのです。
「それでは、あとはリラックスしてお待ちください」
 職員の方が機器を操作して、内部からの調整を開始します。
 私の座っている椅子が微かに震動し、その椅子に秘められた様々な機能が動きだし始めました。

お嬢様は『揚げられる』のがお好き4

 座った椅子の、お尻があたっている部分から、管のようなものが競り出してきました。
 それは私の股間、それも、肛門に触れます。
「力を抜いてくださいね」
 そんな注意を受け、私は極力そこに力を入れないように努めます。それでもそれの先端が触れたときには、思わず力が入ってしまいました。
 けれど、もう何度もしてきたことです。私は力を抜き、それを体の奥へと受け入れる準備をします。
 それの先端からは微量な液体がにじみ出しており、私はそれをお尻の穴で感じていました。
 やがて、それがゆっくりと私の中に入ってきます。この本来出ていく方向から逆流してくる感覚は何度やっても慣れませんでした。括約筋を通りすぎ、完全に私の直腸に潜り込みました。
 やがて、体の中へと潜り込んだそれが、若干大きく先端を膨らませます。
 そうすることでこれから行われる行為の際に漏れないようにしているのです。微かに感じていた異物感はさらに強力なものとなり、私の頭の中で異様な感覚として広がっていきます。
「痛くはありませんか?」
 職員がそう問いかけてきます。私は素直に答えました。
「大丈夫、です」
 大股開きのみっともない格好を見られることは少し恥ずかしかったのですが、作業のためなのですから仕方ありません。
 職員の人がさらに操作すると、私の中に潜り込んだものの先端から何かが吹き出してきました。体の中に何かが注ぎ込まれていく感覚が徐々に強まり、お腹の中に溜まっていきます。
 これは元々、食材となった人の体内を洗浄するための機械でした。コピー技術が発達し、最初から体内が綺麗に保たれているコピー体に対しては洗浄するためがないため、過去の遺物となっていたものです。
 それはいまは少し改良され、私のように食材になりたい者が、自分自身の体を調整することで使われています。
「……ん」
 お尻の穴から腸を洗浄している内に、今度はもうひとつの細い管が前の穴に近づいてきます。それは一定の強さに調整された水流を吐き出し、その穴を隅々まで洗っていきます。
 ちなみに私は性経験はありますが処女です。一度コピー体で死ぬ前にセックスを体験したことがあるからです。本体の処女膜をあえて残しているのは、その部分が特別な食材として扱われることがあるからです。
 私としてはどちらでもいいのですが、やはり本体の貴重な要素ですから、残しておくことにしているのです。
 前の穴を洗浄する管は、かなり細いので、処女膜を破らないようにして奥までその先端を伸ばしてきました。そして文字通り奥の奥までを洗浄するのです。
 そうこうしている間に、お腹の張りが限界に近づいてきました。ごろごろと不穏な音がして、一気に便意が吹き出してきます。
 汗が滲み、苦しみに顔が歪んでしまいます。このままでは、お腹が破裂してしまうことでしょう。
 それも少し楽しそうかと思って、今度コピー体で体験してみようと思いました。

お嬢様は『揚げられる』のがお好き5

 洗浄が目的である以上、必要なだけ注がれればそれで十分です。
 機械は注いでいた動きから、吸い出す方向の動きに代わりました。私の体の中に注がれていた大量の液体が吸い出されていきます。私には出している感覚がないのに、はちきれそうだったお腹の圧力が和らいで、楽になっていきます。
 注いでは出し、出しては注ぎのサイクルがしばらく続きました。そうしていくうちに私の中から出て行く液体が全くの無色になります。洗浄完了というわけです。ただ、腸内があまりにも綺麗すぎると、それはそれで体調に悪影響を及ぼします。
 それを防ぐため、機械は次なる段階に進みました。何度目かもわからない得体の知れない液体が体の中に注がれていきます。それはいままで洗浄用に注がれていた液体よりも遙かに重く、私はただ体の中に圧力を感じるというだけではない、物理的な重みを感じました。それは私の体の中を強制的に満たしていきます。
 お腹はカエルのように膨らんで、外から見ても異常がはっきりとわかるほどになりました。ずっしりと重くなったそれは、まるで子供でも妊娠したかのような状態です。
 暫くすると、管が勝手に抜けて行きました。しかし、中に注がれた物は、私の意思に関わらず、出て来ません。なぜなら、体内で固まってしまったからです。いわゆる弾力のあるゼリーのような状態になってしまったので、私がどれほど息んでも、出すことは出来なくなっているのです。
 程なくして、私はお腹の中から熱がじんわりと周囲に広がって行くのを感じました。注ぎ着こまれた液体から栄養などを吸収しているのです。これによって私の身体は腸から吸収し、十二分な効果を全身に行き渡らせます。
「ふ、ぅ……っ」
 腸内に注がれた液体を吸収して行くまでの間、マッサージ師が私の身体にオイルを丹念に塗り込んでくれます。
 お腹が張って苦しいのは苦しいのですが、それ以上に気持ちがいいという感覚が広がって行っています。私の身体は外からも内からも磨き抜かれ、性質自体が食べられることに特化したものになっているのです。食べられるために飼育される家畜とほとんど変わらないそうです。
 その事実は私にとって、誇りのあることでした。


 薄くスライスされた私の肉が、衣をつけて揚げられます。
 私は二つの視点でそれを見ながら、一方の目の前に盛られた自分の唐揚げを口に運びました。相変わらず程良く脂の乗った私の肉は非常に美味でした。
「次はどの部分に致しますか?」
「そうですわね……耳で」
「かしこまりました。失礼いたします。お嬢様」
 私の求めに応じて、礼司さんが『私』の耳を切り落とします。耳が千切れる激痛は、熱の感覚となって私にも伝わってきます。
「こうやってちまちまと切り取って行くと、長く食べられていいかもしれませんね」
 私の呟きに対し、『私』が応えます。
「生命活動限界がありますから、一食で食べなくていいというくらいですが、その方がいいかもしれませんわ」
 少しだけ息が上がっているのは、身体の各部を切り取られている激痛を味わっているからでしょう。
「でも、ずっと揚げものばかりだと太ってしまいそうですわね……」
「飽きますしね……」
 食べる私と食べられる『私』は着やすく会話を続けます。今回はコードによって直接神経接続をしているので、リアルタイムで食べられている感覚を味わっています。
「とりあえず、今日のところは一度に調理しきってしまいましょう。使用人たちも全員呼んで、皆で食べれば一食で消費出来るはずです」
 ジュー、と油で自分の肉片が上がって行きます。礼司さんは手際よく次々油に通して行っています。
 再び目の前に置かれた自分の唐揚げに、フォークを突き刺し、それを口に運びます。
 これはこれで食べやすくて美味しいのですが、私はやっぱり、生きながらにして揚げられる方が好みかな、と思いました。




~お嬢様は『揚げられる』のがお好き 終わり~

お嬢様は『切刻まれる』のがお好き1

 豚肉は生で食べてはいけない時代があったそうです。
 わたしも詳しくはないのですが、危険な原虫に感染していることが多く、それを食べると人体に悪影響があったのだとか。
 いまではとても考えられないことでした。そもそも家畜の品質自体も変わっているということもありますが、人自体がほとんどの病気を克服することが出来たからです。
 一昔前までは一口飲めば即死すると言われた毒物ですら、今の人は平気な顔で呑み干せます。
 だから、人間をスライスして食べると言う食べ方も、いまでは立派な調理法の一つです。
 目の前で逆さまに吊り下げられている『わたし』が、あっという間に薄い肉へと変わって行きます。
 メイドがさらに載せてくれたそれを、わたしは自分の口に運びました。
 柔らかな肉そのものの味が口の中に広がります。最近は特殊な香りを放つ薬草を身体中に擦りこんでいたこともあり、何の調味料も振るっていないのにそこそこ味がしました。
 しかし、やはりただ単純にスライスした肉は筋が硬く、噛み切るのに少し苦労してしまいます。
 わたしは口元を拭いつつ、悩みました。
「うーん……わたしは自分の肉を食べることに慣れているからいいのですけど……肉食に慣れていない人は食べにくいかもしれませんわね」
「そうですね……しかし人体の構造上、いまのお嬢様の身体以上に柔らかくすることは難しいかと……」
 わたしの肉を載せた皿を持ってきてくれたメイドは、そう言い辛そうに応えます。
 顎に手を当てて考え込みました。
「……そうですわね……何かいい方法はないものでしょうか?」
 吊るし切りという手法自体はいいものだと自負しています。インパクトとしては十分でしょう。
 問題は、インパクトを重視した方法で調理しつつ、そして即座に口に出来るものを産み出さなければならないということでした。
 焼いたり煮たりは王道ですが、今度のパーティーに来る人々であれば、そんな調理方法は飽きているはずです。
 生食というものに目をつけたまでは良かったのですが、そこからどう上手く調理するかが問題でした。
 黙々と『わたし』を切り刻んでいた礼司さんは、『わたし』の血で汚れた手をエプロンで拭いながら口を開きました。
「でしたら……こういう方法はいかがでしょうか?」
 礼司さんが説明してくれた調理方法は、シンプルでありながら、わたしを期待させてくれるものでした。

お嬢様は『切刻まれる』のがお好き2

 社交界において、パーティーを開くというのは一種のステータスです。
 わたしの家はそれなりに大きな家柄ですので、こういうパーティーを主催することはよくあります。
 普段父様が主催するパーティーでは、わたしは煌びやかなドレスに身を包み、美味しい料理もたくさん並べられ、華やかな会場が用意されています。
 今回はわたしが主催するパーティーですので、いつもとは少し趣向が違います。
「いらっしゃいませ。大水地様。本日はお越しいただきありがとうございます」
 わたしは会場の入り口に立って、お客様を出迎えます。普段のパーティーではここまではしないのですが、今日は特別です。
 ふくよかな体格をなさっている大水地様は、その身体を軽く揺すりながら微笑みます。
「はっはっはっ。カナエお嬢様主催のパーティーとあらば、何を置いても駆けつけなければなりますまい。願わくば、私一人で独占したいくらいなのですがね」
 大食漢で知られる大水地様は、わたしの知り合いの中でも稀有な方として知られています。
「大水地様のような、わたしの全てを包みこんでくださる殿方に巡り会いたいものです」
「はっはっはっ! それは酷な話だ!」
 大水地様のように、一度の食事で全てを食らい尽くせる方はそういません。
 それがわたしにとっては残念なことです。
「ともあれ、余興も含めて楽しみにしておりますよ」
 大水地様はわたしの身体に熱い視線を送ってくださいました。
 普通のパーティーであれば不躾に取りかねない視線の熱さでしたが、いまこの場においては何より嬉しい視線です。
 このパーティーに参加してくださる方は、皆ぎらぎらとした、むき出しの野性が垣間見える目をしておられます。
 わたしはその視線をイの一番に感じたいからこそ、こうしてお客様を出迎える位置に立っているのですから。
 次々集まってくるお客様の中に、一人様子の違うお客様がいました。
「ハロー、カナエ!」
 その少しだけ違う発音に、わたしはすぐその人物の正体を悟ります。
「ミルトアさん、お久しぶりです」
「久しぶりネー! 今日はオマネキありがとう!」
 ミルトアさんは、一言でいえば西洋人形のような方です。
 国外から留学でやって来ている方で、非常に気さくで気風のいい方でした。
 長い金髪にはふわふわとウェーブがかかり、その体格は小柄な部類のわたしからすると見上げるほどに立派なものです。
「本日はカナエを食べラレルの?」
「ええ、そうですよ。美味しく食べてくださいね」
「いいナァ! 今度アタシも食べてヨ!」
「機会があれば、ぜひ」
 外国の方の味はわたしたちの国のそれとは違い、別の味わいがあります。
 半ば偶然で繋がった縁でしたが、ミルトアさんと出会えた幸運には、神に感謝するばかりです。

お嬢様は『切刻まれる』のがお好き3

 さて、大体のお客様が入場したのを確認すると、わたしは舞台裏へと急ぎました。舞台裏では、コックたちが急いで準備を進めています。
「皆さん、お越しになられました。皆さん、よろしくお願いします」
 最後の挨拶を済ませて、わたしは着ていたドレスを脱ぎ去ります。
 コピー体であるわたしが着るはずのなかったドレスは、すぐにメイドが回収して行きました。
 少し名残惜しい気もしますが、躊躇っている暇はありません。
 本来、食用のコピー体というものは、誕生して一時間以内に食べるのが最高だと言われています。
 それは時間が経てば経つほど、肉質は劣化していくからです。コピー体の強みというのは、混じりけのない純粋な身体です。老廃物がほとんどない状態だからこそ、美味しく食べてもらえるのです。
 すでにわたしが産み出されてから一時間が経過しています。今回はそれを見越して代謝能力を低くする調整を行っていますが、かなりギリギリであることには違いありません。
 今回わたしが肉質を悪くしかねない行為をしているのは、精神的な話でした。
 つまり、食される『わたし』自身がお客さまにご挨拶して、そしてその記憶を持ったまま食べられる。そのシチュエーションこそがわたしの求めていたものでした。
 これを思いついた当初はいい思いつきだと思ったものですが、いざこうして調理される段階になると、あまりよくないことだったかもしれないと反省しました。
(わたしは十分以上に満足出来ると思いますが……それを優先して肉質を落とすのはよくありませんわね)
 身につけていた衣服を全て脱ぎ、食材になったわたしの片足に、礼司さんが鉄の枷を取りつけます。もちろん、肌に当たる部分には柔らかい布があって、肌を傷つけないような配慮はなされています。
「失礼します。お嬢様」
 そう礼司さんが言って壁際のコック見習い達に合図をします。
 すると、その壁際にいたコック見習い達が壁に取り付けられていたハンドルを回し始めます。それは天井の滑車を動かすためのもので、それから無骨な鎖が垂れさがっていました。
「ずいぶん、原始的ですわよね」
 昔ながらの人力である必要があるとは思えません。素直に疑問を口にすると、礼司さんは困ったように微笑みました。
「まあ、これはいわゆる形式美というものですからね。電動式ウインチを使えば手っ取り早いですし、そもそもこんな鎖を使う必要もないのですが……この形状が魅力という方もいらっしゃいますので」
 そういって礼司さんは天井から垂れさがった鎖の先を足枷に繋ぎました。
 そして引きあげていけば、わたしは片足を引かれ、逆さまになって天井へと引きあげられて行きます。
「……さすがに少し恥ずかしいですわね」
 逆さまになってしまうと、片足しか引かれていないわたしはどうしても大股開きの体勢になってしまいます。開いた片足を吊られた片足に絡めて大股開きだけは防ぎますが、それでも恥ずかしいことに変わりはありません。
「ご安心ください、お嬢様。そのような目でお嬢様の身体を見るような不埒者は来賓の中にはいらっしゃらないでしょう」
「それはもちろん、わかってますわ」
 そんな変な人を呼ぶほど、わたしの交友関係はおかしなものではありません。
 礼司さんの合図に従って、天井の滑車自体が動き、わたしは逆さまに吊り下げられたまま、会場の方へと移動しました。

お嬢様は『切刻まれる』のがお好き4

 逆さまになった景色に、会場の様子が見えてきます。
 わたしが登場すると同時に、来てくださっているお客様たちからは感嘆の声があがりました。
 視線が全身に集中するのを感じて、思わず身体が熱くなります。
 スポットライトのように光が当たり、眩しいくらいでした。
「皆さん、改めまして本日はようこそお越し下さいました」
 そんな風に挨拶をしたのは、『わたし』の隣に立つオリジナルのわたしでした。
 きちんとドレスに身を包み、丁寧にお辞儀をしています。
「今宵はわたしの肉をどうぞ心行くまでご堪能ください。用意させていただいた肉料理のほとんどはわたしの肉を……」
 そう説明を続ける傍ら、礼司さんが『わたし』の背後に立ちました。
「失礼します、お嬢様」
 わたしの説明を邪魔しないためでしょう、囁くように礼司さんの声が耳に届いたかと思うと、『わたし』の首を熱い感触が通り過ぎていきました。
 激痛に目の前が瞬き、すぐに赤いものが『わたし』の視界を埋め尽くします。
「……さて、それでは本日のメインディッシュ、わたしの活け作りが始まったようですね」
 わたしの声が遠くに聞こえます。
 どんどん溢れて行くものが、真下に置かれたバケツの中に溜まっていっているのが、言われなくても理解出来ました。
「うちのシェフは人体解剖の専門家であり、数々の賞を取得しております。その見事な手腕は、調理されるわたしから非常に素晴らしく……」
 やがて溢れ出て行くものが少なくなってくると、礼司さんは『わたし』の枷の付いていない方の脚を手に取りました。大きく九十度に開くように足を引かれ、『わたし』は朦朧とした意識の中でも少し恥ずかしく思いました。はしたない格好になっていることがわかったからです。
 礼司さんはその足の付け根あたりにナイフを入れ、軽く一周させたかと思うと、あっさり『わたし』の足を切断してしまいました。
 どよめきが遠く聞こえます。
「ご覧いただけましたでしょうか。ナイフ一本でここまで切れに人体を切断出来るのは……」
 少し興奮気味にわたしが説明を続けています。
(あまり興奮すると はしたないですよ)
 わたしの言動を客観的にそう思いながら、『わたし』の意識は闇に消えました。

お嬢様は『切刻まれる』のがお好き5

 いつものことですが、目の前で『わたし』が死ぬ瞬間というのは何度経験しても興奮するものです。
「いま、『わたし』が事切れたようです。あれだけの大量出血をしても暫く生きていられるのは……」
 説明を続けながら、どんどん料理になっていく『わたし』を見て、わたしは何とも言えない興奮を覚えていました。
 早く今回の『わたし』の記憶も追体験したいものです。でなければ、わたしはわたし自身を料理させてしまっていたことでしょう。
 さすがにそれは問題です。とにかく興奮し過ぎないようにしつつ、説明に意識を集中しました。
 わたしが説明を続けて行く間にも、礼司さんは『わたし』を調理していきます。両腕を切断し、お腹を開いて内臓を取り出し、さらに残った皮や脂肪を丁寧に切り剥がしていきます。
 腕や足も細かく肉片へと切り刻んで行き、仕上げに包丁の峰でトントンと肉を叩き始めました。
「……『わたし』の身体は生のままでも食べられますが、そのままでは少々筋が硬く、食べにくいこともあるかと思います。そこで、このように丁寧に叩くことで、柔らかさを産み出しています」
 さらに礼司さんは包丁を駆使し、肉に切り込みも入れて行きます。
 そうやって作られた『わたし』の切れ端が、わたしの前に持ってこられました。
「それでは失礼して、先にいただきます。ご覧ください、この肉の輝きを」
 脂肪が程良くついた肉は上品な味わいになるのです。痩せすぎず太りすぎず、この体型を維持するのも大変です。
 さておき、わたしは『わたし』の刺身を口に入れて見ました。
 じわりと味が舌の上に広がり、微かな苦みがいいアクセントになっています。
「……うん、とても美味しいです。どんどん切り分けさせますので、皆さんも新鮮な『わたし』の肉をどうぞご賞味ください」
 次々配られ、『わたし』はお客様達の口の中に入って行きます。誰もが満足してくれているようでした。
「カナエ! とってもオイシイです!」
 早速口にしてくださったらしいミルトアさんが微笑みながらそう声をかけてくれました。
 わたしは笑顔で彼女に応じます。
「ありがとうございます、ミルトアさん」
「やっぱり、カナエには敵わないネ! アタシじゃこんな風にならないヨ。焼かないと食べられたものじゃないんダカラ」
「でも、カナエさんは焼いた時が最高に美味しいではありませんか。この間の丸焼きは圧巻でしたよ?」
 外国サイズのミルトアさんを丸ごと焼くのですから迫力がないわけがありません。
 焼きに特化した彼女の味は言葉に出来ないほどジューシーなうまみがありました。
 正直に思った通りのことを言うと、ミルトアさんは得意げに笑いました。
「エヘヘ、アリガトね!」
 こんな風に、お互いを味わい尽くせる友人がいる現実に、わたしは密かに感謝を捧げました。

 その日、『わたし』の活け造りは非常に好評でパーティーは大成功でした。


~お嬢様は『切刻まれる』のがお好き 終わり~

お嬢様は『切刻まれる』のがお好き まとめ

肉は出来る限り火を通して食べましょう。
続きを読むからどうぞ。

お嬢様は『焼き上がる』のがお好き1

 カナエお嬢様には、ミルトア様という友人がいる。
 昔から誰かに食べられたいという願望が一際強かったカナエお嬢様には、友人と呼べる存在がいなかった。いまではそうでもなくなったものの、やはり自分自身を食べて欲しいというのは珍しい性癖だったからだ。特にカナエお嬢様ほどの上流階級の人間が「食べられたい」と思うことはそうない。事実、カナエお嬢様と同年代のお嬢様たちでは、「食べられたい」よりも「食べたい」と思う方が普通だ。
 そういう意味で、カナエお嬢様はかなり浮いていたと言える。
 そんな時、カナエお嬢様が出会ったのがミルトア様で、ミルトア様もまた「食べられたい」という願望を持っていた。

 カナエお嬢様の目の前で、ミルトア様が激しい炎に包まれていく。ミルトア様は一本の棒に縛りつけられた状態で激しい炎に焼かれていた。
「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!!」
 ミルトア様もカナエお嬢様と同じで、何度も死ぬ体験をし、痛みには強いはずなのだが、さすがに業火に身を焼かれる激痛には耐えられないのか、激しい悲鳴をあげている。
 そんなミルトア様を、カナエお嬢様は羨望でキラキラと輝く瞳で見つめていた。
「すごい炎ですね……! まるで昔の火刑を見ているかのようですわ……!」
「四方から火炎放射器を用いているようですね。調理用のものではありませんが、全体は派手ですが、ちゃんと肉に火が当たる時の温度は調整されているようですね。かなり繊細な技術ですよ」
 さすがミルトア様の抱えている調理班というべきか、エンターテイメント性を重視していながらも、調理のことも忘れていない。
 カナエお嬢様は焼かれていくミルトア様の様子をじっくり観察しつつ、期待に満ちた声をあげる。
「我が家でも出来るでしょうか?」
「……んー。どうでしょうね。これを真似るのは相当難しいかと。一件荒っぽい調理法ですが、相当な技術の積み重ねあってのものですからね」
 調理場でなら出来るかもしれないが、今回やっているように開けた場所でやるのは無理だろう。
 カナエお嬢様は少し残念そうな顔を浮かべた。
「そうですか……それなら、ミルトアさんにお願いして、今度はわたしを焼いていただきましょう」
「それがよろしいかと存じます」
 そんな風に話していたカナエお嬢様の傍に、豊満な体つきをなさっているミルトア様のオリジナルが近づいてきた。
「ハーイ! カナエ! 楽しんでくれてル?」
 かなり流暢に日本語を話すミルトア様だが、時々あえてやっているとしか思えないレベルのイントネーションで話す。
 カナエお嬢様はミルトア様に向けて、屈託のない笑顔を向けた。
「はい! とても豪快で、圧倒されてしまいます! 以前の串刺しからのじっくり焼きも凄かったですけど、今回のはとにかく凄いですね!」
「楽しんでくれて何よりヨ!」
 ミルトア様のコピー体の断末魔が響く中、カナエお嬢様とミルトア様は仲良く笑い合っていた。

お嬢様は『焼き上がる』のがお好き2

 焼き場からミルトアさんの私室に移動したわたしは、持参した紅茶でミルトアさんと団欒していました。
「そういえば、あれだけ盛大に焼いてしまって、記憶装置は大丈夫なのですか?」
 ふと気になったことを尋ねてみると、ミルトアさんは優雅な仕草でカップをテーブルに戻して応えてくれました。
「アタシのコピー体につけさせているメモリーは、とても強力な耐熱性を有しているのヨ。理論上は溶岩に落としても平気なはずヨ」
「それは……素晴らしいですが、さすがに実践することはできないでしょうね」
 わたしはそう呟きました。溶岩に落ちては食べられなくなってしまいます。
 別にわたしたちは死にたがりではないので、ミルトアさんもその意見には同意してくれました。
 そんな風に先ほどみた火刑式丸焼き調理について話していると、不意にミルトアさんが思い出したというように話を変えました。
「そういえばカナエ、知ってル? 例の新薬開発に成功したそうヨ。もう臨床実験段階までいってるそうネ」
「ほんとうですか!?」
 例の新薬、と言われて、わたしは思わず大きな声をあげてしまいました。
 慌てて咳払いをして誤魔化しながら、わたしは話を元に戻します。
「例の新薬というと……あれですよね。服用すると、全身の骨を溶かしてくれるという……」
「そうヨ」
 食材として人体を加工する際、もっとも処理に悩むのが全身にある骨でした。ひき肉を作る時には骨を除去してからでないと、かなり硬い異物の混入した肉になってしまいます。しかし、肉と骨とを分離させようとすると生きたまま処理することが難しく、コピー体をもってしても、行きながらにしてひき肉にされるというものを体験するのは不可能なことでした。いえ、正確には無理矢理やれば出来ないことも無いのですが、美味しくない肉にしかならないのです。ひき肉にする道具も痛みますし。
 色んな調理をされたいとはいえ、美味しくない肉になるのは嫌なものです。
 それを解決してくれる可能性として開発が進んでいたのが、全身の骨を溶かしてしまう新薬でした。それを呑めば、ギリギリ生きたまま全身をひき肉にされる感覚を味わうことが出来、さらにきちんと美味しい肉にもなるという、夢のような薬です。
 とはいえ開発には技術的な問題がいくつもあり、完成するまでにはまだ数年単位の時間がかかると思っていたのですが……それが近く完成するとなれば、それほどわたしたちにとって嬉しいニュースはありません。
 ミルトアさんもどこか嬉しそうでした。
「昔と違っていまはコピー体という最適な実験体があるからネ。新しい技術が完成されるのも早いのヨ」
「うわぁ……とても楽しみですね! ミルトアさん! その新薬が出来たら、一緒にミキサーにかけられてみませんか?」
 ミルトアさんと混ざり合えば、きっと新しい美味しさを持った肉が生まれるに違いありません。
「Oh! それはとても面白そうネ! カナエとだったら大歓迎ヨ!」
「決まりですね!」
 こんな風に話せる間柄の人が出来るなんて、ミルトアさんに出会うまでは想像すらしていませんでした。
 ミルトアさんと出会えた幸運に、感謝しなければなりません。

お嬢様は『焼き上がる』のがお好き3

 やがて食事の準備が出来たらしく、わたしはミルトアさんと一緒に食堂に向かいます。
 食堂はかなり広く作られていて、大の字になって寝れそうなほど大きな机が余裕を持って三列並ぶくらいです。
 中央の机の上に、『それ』は用意されていました。
 先ほど焼き広場の中央で焼かれていたミルトアさんのコピー体です。全身がこんがりと小麦色に焼け、空っぽの眼窩が天井に向いています。
「カナエ! さっそく食べヨウ!」
「はい。ミルトアさん、いただきます」
 ナイフとフォークを持って、わたしたちはそのミルトアさんの丸焼きの前に立ちました。
 ミルトアさんの身体からはまだ微かに湯気が昇っていて、こんがりと焼けた肉の匂いが食欲をそそります。
 普通、血抜きもしないまま焼いた肉は、さほどいい匂いはしません。味も落ちてしまうので、本気で調理しようと思えば、血抜きは欠かせない過程です。
 しかしミルトアさんの身体はほぼ処理もせず丸ごと焼いているのに、非常にいい匂いが立ち上っています。
 そのための薬というものは存在します。わたしが自分を調理させる際、投与するのがそれで、それによって血抜きをしないままにいい肉の味と匂いをするようにしているのです。
 ですがミルトアさんは前提から違います。ミルトアさんのコピー体の血液は、焼かれることに特化した特殊なものなおです。
 高温を察知して性質が変化するものであり、それによってミルトアさんの焼き肉は血抜きをしないでも十二分な美味しさを発揮するのです。
 わかりやすく言えば、高温によって血液がタレに変化しているものです。そういう性質の血を流しているため、ミルトアさんの肉は、そのまま薬だけで肉の隅々までタレが染み込んだ極上の肉となっているのです。
 給仕の方に切り取って焼いていただいた肉を、わたしは口に運びます。
 ひとかみごとに肉の間から甘辛いタレがじわりと滲み、口の中いっぱいに肉の味を広げ、さらに鼻孔に抜けてきた香ばしい匂いがさらに食欲を促進させてくれます。
「美味しいです、ミルトアさん!」
「フフフ、嬉しいネ! 今日は実によく焼けてるヨ!」
 肉を焼くことに関しては一家言を持つミルトアさんが満足しているのですから、これはもう素晴らしい焼き加減ということです。
 わたしは元来そこまで多食ではないのですが、この肉に関しては異様に箸が進んでしまいました。
 乳房やふくらはぎなど、柔らかい部分を食べてしまうと、大きなナタでミルトアさんの頭部がかち割られました。湯気と共に、真っ二つになった脳が暴かれます。
 脳もまたよく焼けて火が通っているようです。
「……わぁ……頭の中まで、綺麗に焼けてますね。どうやってるんですか?」
「頭のてっぺんにドリルで穴をあけて、そこから鉄棒を突っ込んで焼くのヨ。もちろん、焦げてしまわないようにじっくりと温度をあげてネ」
「なるほど……勉強になります」
 わたしとミルトアさんは、脳を半分こして食べることにしました。
 自分では焼きには向いていないと思っていた脳も、それに特化したミルトアさんの脳なら非常に美味しくいただくことが出来ます。

お嬢様は『焼き上がる』のがお好き4

 ミルトアさんの真っ二つに分かれた頭部を、丸ごと皿のようにして、わたしはスプーンを用いてミルトアさんの脳を抉り出します。
「わぁ……感触的には焼き、というよりは煮込んだ感じですね」
「脳は水気を含むカラネ。乾燥させてしまえばもう少し食感は変わると思うケド」
 わたしは掬いあげたミルトアさんの脳を口に運びます。少しはしたない気もしましたが、一口でそれを口に含んでみます。
 じんわりと脳が崩れ、口の中にちょっと変わった味が広がりました。
「んーっ! ……これは、美味しいですね」
「そうネ! ちょっと苦みがあってネ。もっと甘くしたいんだけどネェ……」
 人肉に甘みを出すのは難しい。脂肪や筋肉、臓器まで出来なくもないけど、やっぱり脳まで甘みを強めるのは難しいのだ。
「そういえばカナエ、知ってル? 生まれた時から桃ばかりを食べさせられて育った娘は、全身とっても甘いらしいヨ?」
「桃娘のことですね。中国の伝承というか、創作かもしれない話ですが……」
「それ、できないかナ? コピー体を作る時に桃を大量に投入すれば……」
 ミルトアさんの直接的な方法論に、思わずわたしは笑ってしまいました。
「さすがに無理だと思いますよ。コピー体は廃棄物の寄せ集めから出来ているわけではありませんし……材料の配合を間違えれば、それは人間にはならないと思います」
「……だめなノ……じゃあ、まずは寄せ集めの材料からコピー体を作る研究カラ?」
「だいぶ時間がかかりそうな話ですね」
 そういうことを乗り越えて来たからこそ、いまのわたしたちがあるのだから、いつかはそういうコピー体が出来るかもしれませんが。
「中国といえば、生きたまま脳を食べるという文化がありましたね」
「知ってル! けど、それって人間でも出来るのカナ? 確かあれは猿だったよネ?」
「出来ない理由はないと思いますよ。問題は脳を直接損壊させることによって、記憶装置にどのようなフィードバックが起こるのかがわからないというところでしょうか」
 記憶を体感できるとはいえ、便利なことばかりではありません。あまりにも過剰な負荷を脳が受けてしまう危険性もありうるのですから。
「あー、そうだネ。なんだっケ? 記憶装置のフィードバックを受けて廃人になっちゃった人がいたんダッケ?」
「数年前の話ですけどね。あれは確か、わたしたちみたいな死体験者の記憶を、一般人が体感してしまったから起こった悲劇でした」
「思い出したヨ! あれは可哀想な話だったネ……彼氏が他殺志願者なんだったっけ?」
「ええ。それに応えようとして、彼女側は予習として、記憶を共有したそうです。バックアップを取る習慣がなかったのでしょうね。リミッターも運悪く外れていたとか」
 あれは本当に不幸な事件でした。彼氏のためにと頑張った彼女が、結局そのために廃人になってしまうのですから。
 あいにくわたしたちにはそこまでして尽くしたい彼氏はいませんが、やりすぎて廃人になるわけにもいきません。
 もっともっと楽しめる食べられ方はあるはずなのです。それを経験するまで、死ぬわけにはいきません。
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