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黄昏睡蓮

猟奇系、グロ系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。毎日更新を目標にしています。

殺人プレイ『初殺』1

 くす玉というものがある。おめでたいときに天井に吊し、そしてそれについたひもを引っ張ることで玉が開いて垂れ幕や紙吹雪が飛び散るという類のものだ。多少の亜種はあるけれど、だいたいはそういうものだと考えていいだろう。
「今日はそれを使ったプレイをしてみようと思う」
「……すみません、一つ質問が」
 俺の提案に対し、栄巳ちゃんが手をあげて発言の許可を求めた。
「なんだい? 栄巳ちゃん」
「くす玉を殺人プレイにどうやって使うんですか?」
 もっともな疑問だった。俺も最初柊山さんにこの話を持ちかけられた時、首を捻ってしまったくらいだからだ。
「それなんだけどね。説明する前に、ちょっとこの映像を見てもらおうと思う」
 俺は自分も見せられたとあるDVDを取り出した。それには『殺人プレイ愛好会~初殺総集編~』という文字が書いてあった。
 まだ不思議そうな栄巳ちゃんをおいて、俺はDVDデッキにそれをセットする。
 映し出された映像には、最初柊山さんが写った。
『さあ、今年もお届けいたします。愛好会のメンバーが送る、初殺プレイシリーズ!』
「毎年やってるんだってさ」
 そう栄巳ちゃんに向けて補足する。
 栄巳ちゃんは興味津々な様子で映像を見つめていた。
 映像は体育館のステージのような、いかにもな場所を俯瞰で映し出す。観客もいるみたいで、ざわめきが音声に入っていた。
『まずはエントリーナンバー1番!』
 テレビ番組じゃないからか、余計な紹介などは一切なく、柊山さんに促されて一人の女性が舞台袖から現れる。その人は、楽しそうな表情で、優雅に歩き、舞台の中央に遣ってきた。
 その頭上には大きなくす玉と、太い紐がぶら下がっている。

殺人プレイ『初殺』2

 ステージの中央まで出てきたその人は、ごく普通の格好をしていた。新春にふさわしい着物姿で、綺麗に化粧もしていた。
「綺麗な人ですね……」
 同姓の栄巳ちゃんからしても、その人は綺麗のようだ。個人的には化粧はそんなに好きじゃないから、栄巳ちゃんにはそのままで綺麗になれるようにしてほしい。まあ、彼女の場合元がいいから心配は無用かもしれないけど。
 心中でノロケている間に、その人は客席に向けて深く一礼をした。
 そして、すぐ側に垂れていたくす玉の紐に手をかける。
 軽く引っ張ってた、ように思う。その瞬間、上空に待機していたくす玉が、割れずにそのまま落下し、真下にいたその人を押しつぶす。材質が何が出来ていたのか、女の人はまるで抵抗なく、泥人形か何かだったようにぐちゃりと潰れた。
 栄巳ちゃんが息をのむ。完全に不意打ちだったのだろう。それは映像の中の観客たちも同じだったはずだが、彼らは一瞬だけ硬直し、すぐに大歓声をあげ始めた。残念ながら俺はすでに一度見てしまっているので、新鮮な驚きはない。
 映像の中で、落ちてきていたくす玉が再びつり上げられていく。外見からすると通常のくす玉と変わらないようにみえるが、その重厚感のある動きからすると、相当な重量だということは見てわかった。
 そのくす玉という名の鉄球が持ち上げられたあとには、若干のクレーターとぐちゃぐちゃに潰された肉塊があった。綺麗な柄の着物の残骸が何とももの悲しい。
 それが床板ごと処理されて、次の人の番に移る。
『続いて、エントリーナンバー2番!』
 次の人は二人組だった。以前圧殺プレイの時に映像で見た、互いに互いを殺し合うことに快楽を見いだしているという人たちだった。
 二人はさっきの人と同じ位置に立ち、二人の中心に垂れ下がるくす玉の紐に、二人で手をかける。ふと上を見ると、新しいくす玉が用意されていた。ただし、今度はさきほどのくす玉よりも遙かに大きい。強いていうなら大玉転がしという競技で使用する並の大きさだ。
 二人は観客に向け一礼してから、その紐を勢いよく引く。
 その瞬間、頭上のくす玉が開いた。ただし、その中からはなにもこぼれてこない。いや、そもそも何かを入れられるような空間がなかった。
 鉄球をそのまま開いたかのように、のっぺりとした断面が広がっていたのだ。

殺人プレイ『初殺』3

 二つに分かれたくす玉が、一気に床に向かって落下する。そのまま平面で下にいる二人を潰すのかと思ったけど、現実はもっとすごかった。
 二人の頭ぎりぎりの位置でくす玉が止まった、かと思った次の瞬間。

 二つに分かれていたくす玉が、勢いよく元に戻る。

 それはつまり、その間にいた二人が潰されるということを意味していた。
 一瞬のことで、合わさったくす玉の隙間から血が吹き出す。よほど強い力で戻ったのか、ぴっちりと隙間が埋まっている。二人は原型すら留めず、潰れたはずだ。
 見ていた観客席から大きな歓声があがる。
 ただ、この二人のプレイはまだ終わりじゃなかった。
 血を滴らせながらくす玉が再び天井近くまで持ち上がり、そして。

 再びくす玉が開かれる。

 すると当然、二つの間に挟まれていた二人分の肉片と血が解放されるわけで。
 ステージの上に、二人分の肉片がぶちまけられた。先ほどとは比べものにならないくらいの歓声がわきあがる。
 くす玉というものに則した、実に見事な初殺プレイだった。
 他にも色々な初殺プレイがあったけど、これ以上に見事なプレイはなかった。
 やがて、全ての初殺プレイが終了し、動画が止まる。
 柊山さんが得意げに笑って見せた。
「という感じかな。まあ、各自がそれぞれ工夫を施した初殺プレイを発表するみたいな感じに思ってくれればいいかな」
「なるほど……となると……どんなやり方がいいかな」
 俺は栄巳ちゃんの意見も聞こうと思って彼女の方を見た。
 だが、彼女はいくつもの殺人プレイを見てすっかりできあがってしまっていた。自分をそれに重ね合わせて想像していたのか、心ここにあらずと言った様子で、ぼーっとしている。
 オナニーでもし始めやしないかと思わず心配したけど、その様子はなくて安心した。
 彼女に意見を聞くのは無理そうだ。仕方ない。自分一人で考えなくてはならないだろう。
 俺はくす玉を使ったプレイにどういうものがあるか、考え始めた。

殺人プレイ『初殺』4

 くす玉を使った『初殺』プレイは、あのビデオにあった映像のように、たくさんの観客の前でやることが普通らしい。あのビデオでは全て連続してやっていたようにみえたが、あれは実はそれぞれ別の年に撮ったりしたのを編集して一つの動画にしていたようだ。その前年に同好会に入会したルーキーがやることになっているらしいのだ。
 観客は全て殺人プレイ同好会の会員とはいえ、これほどの人数に直接プレイを見られるというのはいまだかつてない経験だ。
「今回は新入会員が俺たちしかいないみたいだしね……かなり目立つと思うけど……大丈夫?」
「だ、大丈夫でひょ?」
 すでに声が裏返っている。栄巳ちゃんは結構剛胆な面もあるはずなのだけど、やっぱりこういう大人数の前に立ったり、目立ったりすることがそんなに得意ではない。
 まあ、かくいう俺もそんなにそれが得意というわけではなかったりするんだけど。けど、栄巳ちゃんの前でそんな情けない姿は見せられない。
 今回死ぬのは彼女だけで、俺はステージにあがる必要すらなかった。けど、舞台袖に近いところに出ることにしている。それは少しでも栄巳ちゃんと一緒の舞台に立ちたいということでもあるが、ある種のケジメのようなものだ。自分だけ舞台裏で人の目に触れずにのうのうと出来るほど、俺はいい性格をしていない。
 俺は自身の緊張は見せないようにして、栄巳ちゃんを励ます。
「大丈夫! 栄巳ちゃんはなにも考えなくていいんだよ。君はいつも通り死ぬだけでいい。細かいことは全部こっちでやるし、栄美ちゃんに協力してほしいことは舞台裏でやれるしね」
「先輩……」
 若干潤んだ目で俺を見上げてくる栄巳ちゃんは可愛い。
 いつもの殺人欲求とは違う欲求が沸いて来たけど、さすがに出番が控えている現状で一発やるというのも無理な話だ。
 俺はさっさと準備を済ませてしまうことにした。
 今回のために用意してもらった、特別製のくす玉の近くに、栄巳ちゃんを誘導する。

殺人プレイ『初殺』5

 『初殺』プレイでは、それぞれが趣向をこらしたくす玉を用意する。
 俺が用意してもらったのは、本来なら蝶番でつながる場所が、平たい板になっているくす玉だった。もちろんただの板ではなく、色々と仕掛けが施してある。
「この板の上に座ればいいんですか?」
 栄巳ちゃんがそう問いかけてくるけど、俺はそれに対して首を横に振った。
「いや、もうちょっと準備が必要だから、先に服を脱いで待っててくれる?」
「はーい」
 栄巳ちゃんは素直に頷き、その身にまとっていた服を脱いでいく。
 脱衣ショーを見ていたい気もしたけど、俺は俺で準備をしなければならない。
 まずは特殊な板から、二本の棒を突き出させた。それを見た栄巳ちゃんが息を呑む。
「先輩……それって……」
「うん、前と後ろ用のバイブ」
 ただの凶器であれば栄巳ちゃんは気にしないのだけど、それが性的な責め具だと知ると、とたんにその顔を赤くした。
「えっと……先輩……あの……」
「大丈夫だよ。別にこれを使ってみんなの前で辱めようってわけじゃなから」
 栄巳ちゃんが心配しているのはそこだ。不思議な話だけど、彼女はなぜか殺人プレイを見られることはぜんぜん恥ずかしいとは思わないらしいのに、なぜか普通のプレイは見られることを極度に恥ずかしがる。個人的に言えばどちらも恥ずかしいことに代わりはないと思うのだけど、彼女に撮ってはなにかしらの線引きがなされているらしい。
 そういう意図のものではないと説明すると、栄巳ちゃんはあからさまにほっとした表情になった。
「でも、そうじゃないならそれってどう使うんですか?」
「それはかかってみてのお楽しみ……かな。とりあえず、全部脱いだ?」
「あ、はい」
 すでに全裸になっていた彼女のあそこは、殺人プレイへの期待でか、かすかに光っていた。

~続く~

殺人プレイ『初殺』6

 まずは開いたくす玉の、板から飛び出した二つの突起物を彼女の二つの穴に入れなければならない。
 俺は彼女にローションの瓶を手渡した。
「じゃあ、さっそく入れてみて」
「……」
 彼女はうろんげな顔で俺を見詰める。かなり嫌そうな雰囲気を俺は感じとった。
 俺を信じていないというわけではなく、単純にそうだとしか思えない行為をすることに抵抗があるのだろう。
「自分でやるのが嫌なら、俺がやってあげるけど……」
 そう突っついてみる。
 栄巳ちゃんは少し躊躇をし、やがて諦めたように頷いた。
「……はい。わかりました」
 嫌がっていることが伝わってくる声音と表情だった。
 少し違う方向の扉が開いてしまいそうだ。俺は顔には出さないようにしつつ、その不埒な思考を断ちきる。
 彼女はくす玉に近づき、その上でローションの瓶の口を捻って開けた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 というわけで再開です。……短くてすみません(汗)
 ぼちぼち書いて行きますのでよろしくお願いします。

殺人プレイ『初殺』7

 栄巳ちゃんは瓶を逆さにして手に中身を取り出し、その手でまずは二本の棒を撫でて行く。
「自分の身体にも塗った方がいいよ」
「……はい」
 俺は俺の準備をしながら言う。栄巳ちゃんは一拍返事が遅れたけど、素直に自分の身体にもローションを馴染ませていた。
「……んっ……」
 ぴくん、と栄巳ちゃんの白い肩が跳ねる。その後、耳まで顔を赤くしていた。
 いつも思っていることだけど、本当にこう言う時の栄巳ちゃんは可愛い。いますぐ首筋を掻っ切るか頭蓋骨を砕きたくなる。
 だけどいまは我慢の時だ。俺は深呼吸して気持ちを落ちつける。
「……これで、入れればいいんですか?」
「ああ、うん。そうだよ」
 栄巳ちゃんがくす玉の底面に当たる板の上に立って、そこから膝を突き、腰を落として行く。
 俺はそこで待ったをかけた。
「あ、ごめん栄巳ちゃん。ちょっと待って。身体の向きはそっちじゃなくて、逆を向いてもらえる?」
「……? はい」
 栄巳ちゃんは素直に身体の向きを変え、腰を落としていく。
 棒と言っても比較的細いものだから、栄巳ちゃんはそれを体内に呑み込んで行った。
「ん……っ、これ……どこまで入れれ、ば?」
「体育座りか、女の子座りで、出来る限り奥まで入れてくれるかな?」
「……はい。けど、これ……下にいくほど……太く……んっ」
 栄巳ちゃんはそれでもなんとか堪えて身体の奥までそれを入れてくれた。
 体育座りの姿勢で、栄巳ちゃんは息を吐く。俺は横から見て、ちゃんと奥まで入っているかどうかを確認した。
 栄巳ちゃんは接合部分を見られるのが恥ずかしいのか、いたたまれない様子だ。
 俺はしっかり入っていることを確認して、頷く。
「うん、OK。お疲れ様」
 あとはこっちの仕事だ。俺はさっそく操作を始める。

殺人プレイ『初殺』8

 以前の圧殺の時にも思ったが、基本俺は電動の殺し方は好きではない。
 だけど、それでしか出来ないことがあるのなら、それは別に電動でやることに抵抗はない。栄巳ちゃんはどっちであろうと「俺に殺されている」という事実の方が大事らしいので、彼女的にも問題はない。
 そういうわけで、俺は今回フルに電動機械を使うことにしていた。
 コントロールを一括で行えるようにしておいたノートパソコンで、スイッチを入れる。
 途端に、栄巳ちゃんの身体が跳ねた。
「ひゃあっ!?」
 栄巳ちゃんはすぐに口を押さえたが、変な声を上げてしまったのは変わらない。舞台の裏側で用意していた人が一瞬こちらを見かけたがすぐに自分の仕事に戻っていった。気を使ってくれているのだろう。
 顔を真っ赤にした栄巳ちゃんがうらみがましい目を俺に向けてくる。そういう辱しめ方をしたいわけではなかったので、軽く謝る。
 強い目線をしていた栄巳ちゃんの視線が、徐々にその色を変え始めた。さっきは突然で驚いたようだが、じっくり感じて見て俺の意図に気付いたのだろう。
「……せ、先輩……これって……」
 俺はそんな栄巳ちゃんを見ながら、操作を続ける。
「うん、気付いた? 栄巳ちゃんの中にもぐりこんだ二つの棒の、先端部分が大きくなってるんだ」
 いわゆるアナルバルーンと原理は一緒だ。身体の中にもぐりこんだ後で広がることで、どれほど頑張っても抜けなくなる。括約筋を引きちぎる勢いで動けば必ずしもそうではないのかもしれないが、栄巳ちゃんはそんな馬力を出せる身体をしていない。
 つまり、彼女は自力ではそこから離れられなくなったということだ。
「ちなみに、棒の膨張は不可逆でね? 結構膨らむけど、縮むことはないんだ」
「え……」
「外そうと思ったら、身体を引きちぎらないとダメってこと」
 そう教えてあげると、栄巳ちゃんはその身体を振るわせた。
 もちろん恐怖のためではなく、期待のためだ。

殺人プレイ『初殺』9

 この手の機械は、昔は嫌がる女性を無理矢理自分のものにするためのものとして使われていたらしい。
 これを使って外せないようにして、調教すると言った体だ。いまではあり得ないことである。なにせナノマシンさえあればそれこそ身体を掻っ捌いて取り出せばいいだけの話だからだ。
 その頃の世界を俺達は知らないが、もしそんな世界に生まれたとしたら俺は栄巳ちゃんとこんな風に殺し殺されの関係を築けなかっただろう。運命というものに感謝だ。
 それはさておき、栄巳ちゃんはくす玉の底面にあたる部分に棒によって張りつけられ、あらい呼吸を繰り返していた。それなりに興奮してくれているようだ。
「さて……それじゃあ、これからちょっと苦しくなるよ」
「あ……はい……」
 俺は栄巳ちゃんの反応を聞いてから、装置を動かす。
 すると、身体を丸めていた栄巳ちゃんが、ぴん、と背筋を伸ばした。
 それは伸ばして伸ばしたのではなく、思わず伸びたという感じだ。
「うぁ……っ!」
「わかる? ちょっと気持ち悪くなるかもしれないけど……特別な媚薬を入れて貰ったから、吸収され始めれば気持ち良くなれると思う」
 俺も栄巳ちゃんもそうだが、媚薬に値するものはあまりすきではない。
 痛みこそが快感な彼女にとって、痛みも快感に変換してしまうような媚薬は、彼女にとって邪道なのだ。俺も出来れば生のままに殺したい。
 ただ、今回のケースはそれ自体が殺すことを目的としているわけではないので、不要な気持ちの悪さは排除しておくべきだろう。
 何が起こっているのかと言うと、栄巳ちゃんの体内に入れた二つの棒の先端から、ジェル状の液体を体内に向けて放出しているのである。これは俺が特別に用意してもらったもので、普通の浣腸駅だとかそういうものとは全く違う。
 俺は栄巳ちゃんにそれの説明をするべく、掌にちょっとだけそのジェル状の液体を載せた。
「これがいま栄巳ちゃんの帯に入っているものね。これは実は、ある薬品を混ぜると……」
 手の平に一滴だけ載せたその液体に、俺は別の薬品を垂らす。
 瞬間、その液体が掌から零れそうなほどに膨張した。
「……!!」
「おっとと……このように、一瞬で何百倍もの質量に膨らむんだ。ちなみに、空気に触れてるとすぐ戻るけどね」
 俺が掌を逆さにして掌から落とすと、その液体は地面に接するまでの間に小さくなり、消えてしまった。
「これがどう生きてくるかは……もう、言わなくてもわかるよね」
 俺は笑顔で、栄巳ちゃんのお腹を見る。そこはジェル状の液体を次々注ぎ込まれて、膨らみ始めていた。

殺人プレイ『初殺』10

 一個の閉じたくす玉が、ステージの上へと出現する。
 その途端、物凄い歓声が会場から湧きあがった。俺はその大観衆の前に出るということに緊張しつつ、手に握ったボタンを強く握りしめる。いかにもなボタンだ。グリップを握り、あとは親指でスイッチを押しこむ、テンプレにすぎるボタン。あとはこのボタンを押せば全てが起こるようになっていた。
 俺が意を決して舞台の上にでると、さらに歓声が大きくなった。なるべく笑顔を心掛けて、ステージの端に立ち、深く一礼する。
 そして、ステージ中央に吊り下げられたくす玉を手で示した。この発表会では特に前口上は必要ない。どうやってくす玉で殺人プレイを行うのか。それだけが大事で、それ以外に余計なパフォーマンスは必要ないからだ。
 俺は観客の視線がくす玉に集中したのを見計らい、舞台裏の裏方に合図を送る。「十」からのカウントダウンが始まった。
 ざわざわと観客のボルテージが上がって行く。俺は無言でボタンを肩より上に掲げた。しん、と静まり返った。
『3……2……1……ゼロ!』
 俺は、カウントダウンに合わせて、スイッチを握りこんだ。

 そして展開された一瞬の光景を、俺は生涯忘れることはないだろう。

 スイッチを押しこんだ瞬間、くす玉がぱかりと開く。
 お腹を妊婦以上に膨らませた栄巳ちゃんが、肛門と秘部の二点によって逆さづりに現れた。すでに常人なら意識を保てないほどの苦しみが彼女を襲っているはずだ。ましてや、いまの彼女は肛門の括約筋と秘部の二か所で浣腸液を含んだ全体重を支えている。もしも括約筋が千切れて落下してしまったらどうしようかと思っていたが、幸いそこまでのことにはならなかったようだ。下に置いていた時は固定されるようにしていたがいまは棒が伸びて、くす玉の底辺から50センチくらいの高さに彼女の身体はぶら下がっている。
 一緒に詰めていた紙吹雪がパラパラと舞う。
 その状態で、一瞬間を置いた。それは観客がぶら下がった「何か」が「人間」であると認識出来るまでの一瞬のためだ。いまのままだとただ人がぶら下がっているだけ。『殺人プレイ愛好会』の見世物としては不足だ。しかし、この一瞬の間は必要だった。
 一瞬の間のあと、突如として栄巳ちゃんの腹部が何倍にも膨れ上がる。浣腸液として注ぎ込んだ特殊な液体に、薬品を混ぜたのだ。それは一気に科学変化を起こし、彼女の身体の中で何百倍もの体積に膨れ上がる。

 そして、花火が生まれた。

 ボン、という音と共に、身体の中から全てを弾き飛ばし、一瞬で血肉が飛散する。
 それは残酷な花火だった。栄巳ちゃんの身体は腹部だけでなく胸部にかけても吹き飛び、背骨が衝撃でへし折れたのか、上半身がステージに向かって落下する。
 飛散した特殊な液体はすぐに消えてしまうが、血肉はそうではない。びしゃしゃ、とステージの至るところにそれが広がった。
 観客は一瞬だけ沈黙し、そして大歓声があがった。
 ステージは成功のようだ。
 俺は満足しながら、ステージの中央に落下した栄巳ちゃんの上半身を抱え上げる。栄巳ちゃんは満足そうな顔をして死んでいた。頭から落ちた時に首の骨が折れたようだ。
 相変わらず愛しくて可愛い彼女だ。
 愛しさがこみ上げた俺はつい、その唇に自分の唇を重ねる。

 後日、その光景も動画に撮られていて、それを見た栄巳ちゃんが猛烈に恥ずかしがってしまい、しばらく口を利いてくれなくなったのは、余談だ。

~殺人プレイ 『初殺』 終わり~

殺人プレイ『初殺』まとめ

殺人プレイ愛好会では毎年年始に『初殺』を行います。
続きを読むからどうぞ。
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夜空さくら (旧HN:黒い月)

Author:夜空さくら (旧HN:黒い月)

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