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黄昏睡蓮

猟奇系、グロ系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。毎日更新を目標にしています。
月別アーカイブ  [ 2013年07月 ] 

殺人プレイ『閑話』5


 あの頃の栄巳ちゃんはどこか冷めているような感じで、決して態度がいいとはいえなかったように思う。半分は天然だったけど、もう半分は遊びほうける同年代の者に対する嫌悪で出来ていたように思うのだ。
 だからこそ栄巳ちゃんは孤立気味だったし、その頃の自分を振り返りたくないと思うのだろう。俺にとっては彼女と出会った当初の大事な記憶だから、割とよく思い返したりするわけだが。
 まあ、何はともあれ彼女と出会えたことはいいことだと思っているし、運命というものに感謝している。
「……まあ、栄巳ちゃんがこんなに『殺人プレイ』にハマるとは思ってなかったんだけどな」
「そうなんですか?」
 思わず呟いた言葉に、栄巳ちゃんの返答がある。俺の肩にもたれかかっていた彼女は不思議そうな眼で俺を見上げていた。
 可愛いアングルだなと思いつつ、俺は頷いた。
「うん、まあ、特殊な性癖ではあるからね。いくら現代社会がわりとおおらかになったとはいえ、さ。栄巳ちゃんみたいなまじめな子がハマるにはちょっと特殊すぎるから」
 まあ、実際はまじめな人間ほどそういうちょっと変わったことにハマりやすかったりするんだけどね。
 彼女は納得したような、納得していないような顔で俺の肩に再びもたれ掛かってきた。
「んー……そうなんでしょうか。私は私の好きなことをしているだけですが」
「甘えんぼうなのは結構予想してたけどね」
 茶化すようにそう言うと、彼女は一瞬こちらを呆けたような視線で見上げ、そして、一気にその顔を赤くした。
「そ、それは言いっこなしですよ!」
 恥ずかしがる彼女は本当に可愛い。体どころか中身すらよく見る栄巳ちゃんだけど、本当に彼女は心まで可愛い子だった。
「可愛いってことだから別に恥ずかしがることないのに」
「だっ、だめです。許容できません!」
 栄巳ちゃんは俺の肩口に顔を押しつけ、真っ赤になった顔を隠そうとする。
 そういえばサークルを辞めていった中に、栄巳ちゃんのことを「いつも敬語で離してて壁を作られているように感じる。俺達と仲良くなる気がないんだろう」なんて言っていた奴がいたな。それは的外れな指摘と言わざるを得ないのだが。
 栄巳ちゃんが常に敬語なのは、忙しい両親の代わりに彼女を育てていた祖父母の口癖が移ってしまったのだということらしい。穏やかな人格者の影響を色濃く受けた口調なのであり、だからこそ恋人の俺にすら敬語で接しているだけだ。
 全く、文化を形成されるには理由があるということをわかっていなかったあいつは、本当に出会いだけを求めてこの部にいたんだろうな、と今更ながら呆れてしまう。
 栄巳ちゃんはそういう奴らと仲良くなる気はなかっただろうし、その部分だけを考えれば、あながちそいつの指摘に間違いはなかったと言えるかもしれないが。
「俺は甘えん坊な栄巳ちゃんも大好きだよ」
 ここぞとばかりにそういうと、彼女は相変わらず恥ずかしそうにしながらも、こう返してくれた。
「……もちろん、わたしも、先輩が大好きですよ」
 俺と栄巳ちゃんは優しく触れるだけのキスをする。
 
 愛情表現が『殺人プレイ』で、ちょっと特殊かもしれないが、これも立派な一つの愛なのだと俺は思っている。
 
 
 
 
~殺人プレイ 『閑話』 終わり~
 
 
 
 
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