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黄昏睡蓮

猟奇系、グロ系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。毎日更新を目標にしています。

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PIXIVの方で作品公開しました

ピクシブの方に人肉お嬢様シリーズ・『お嬢様は『揚げられる』のがお好き』を公開しておきました。
なお、多少加筆修正はしていますが、大した変更はありません。
[ 2013/11/30 23:34 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

お嬢様は『揚げられる』のがお好き5

 洗浄が目的である以上、必要なだけ注がれればそれで十分です。
 機械は注いでいた動きから、吸い出す方向の動きに代わりました。私の体の中に注がれていた大量の液体が吸い出されていきます。私には出している感覚がないのに、はちきれそうだったお腹の圧力が和らいで、楽になっていきます。
 注いでは出し、出しては注ぎのサイクルがしばらく続きました。そうしていくうちに私の中から出て行く液体が全くの無色になります。洗浄完了というわけです。ただ、腸内があまりにも綺麗すぎると、それはそれで体調に悪影響を及ぼします。
 それを防ぐため、機械は次なる段階に進みました。何度目かもわからない得体の知れない液体が体の中に注がれていきます。それはいままで洗浄用に注がれていた液体よりも遙かに重く、私はただ体の中に圧力を感じるというだけではない、物理的な重みを感じました。それは私の体の中を強制的に満たしていきます。
 お腹はカエルのように膨らんで、外から見ても異常がはっきりとわかるほどになりました。ずっしりと重くなったそれは、まるで子供でも妊娠したかのような状態です。
 暫くすると、管が勝手に抜けて行きました。しかし、中に注がれた物は、私の意思に関わらず、出て来ません。なぜなら、体内で固まってしまったからです。いわゆる弾力のあるゼリーのような状態になってしまったので、私がどれほど息んでも、出すことは出来なくなっているのです。
 程なくして、私はお腹の中から熱がじんわりと周囲に広がって行くのを感じました。注ぎ着こまれた液体から栄養などを吸収しているのです。これによって私の身体は腸から吸収し、十二分な効果を全身に行き渡らせます。
「ふ、ぅ……っ」
 腸内に注がれた液体を吸収して行くまでの間、マッサージ師が私の身体にオイルを丹念に塗り込んでくれます。
 お腹が張って苦しいのは苦しいのですが、それ以上に気持ちがいいという感覚が広がって行っています。私の身体は外からも内からも磨き抜かれ、性質自体が食べられることに特化したものになっているのです。食べられるために飼育される家畜とほとんど変わらないそうです。
 その事実は私にとって、誇りのあることでした。


 薄くスライスされた私の肉が、衣をつけて揚げられます。
 私は二つの視点でそれを見ながら、一方の目の前に盛られた自分の唐揚げを口に運びました。相変わらず程良く脂の乗った私の肉は非常に美味でした。
「次はどの部分に致しますか?」
「そうですわね……耳で」
「かしこまりました。失礼いたします。お嬢様」
 私の求めに応じて、礼司さんが『私』の耳を切り落とします。耳が千切れる激痛は、熱の感覚となって私にも伝わってきます。
「こうやってちまちまと切り取って行くと、長く食べられていいかもしれませんね」
 私の呟きに対し、『私』が応えます。
「生命活動限界がありますから、一食で食べなくていいというくらいですが、その方がいいかもしれませんわ」
 少しだけ息が上がっているのは、身体の各部を切り取られている激痛を味わっているからでしょう。
「でも、ずっと揚げものばかりだと太ってしまいそうですわね……」
「飽きますしね……」
 食べる私と食べられる『私』は着やすく会話を続けます。今回はコードによって直接神経接続をしているので、リアルタイムで食べられている感覚を味わっています。
「とりあえず、今日のところは一度に調理しきってしまいましょう。使用人たちも全員呼んで、皆で食べれば一食で消費出来るはずです」
 ジュー、と油で自分の肉片が上がって行きます。礼司さんは手際よく次々油に通して行っています。
 再び目の前に置かれた自分の唐揚げに、フォークを突き刺し、それを口に運びます。
 これはこれで食べやすくて美味しいのですが、私はやっぱり、生きながらにして揚げられる方が好みかな、と思いました。




~お嬢様は『揚げられる』のがお好き 終わり~

お嬢様は『揚げられる』のがお好き4

 座った椅子の、お尻があたっている部分から、管のようなものが競り出してきました。
 それは私の股間、それも、肛門に触れます。
「力を抜いてくださいね」
 そんな注意を受け、私は極力そこに力を入れないように努めます。それでもそれの先端が触れたときには、思わず力が入ってしまいました。
 けれど、もう何度もしてきたことです。私は力を抜き、それを体の奥へと受け入れる準備をします。
 それの先端からは微量な液体がにじみ出しており、私はそれをお尻の穴で感じていました。
 やがて、それがゆっくりと私の中に入ってきます。この本来出ていく方向から逆流してくる感覚は何度やっても慣れませんでした。括約筋を通りすぎ、完全に私の直腸に潜り込みました。
 やがて、体の中へと潜り込んだそれが、若干大きく先端を膨らませます。
 そうすることでこれから行われる行為の際に漏れないようにしているのです。微かに感じていた異物感はさらに強力なものとなり、私の頭の中で異様な感覚として広がっていきます。
「痛くはありませんか?」
 職員がそう問いかけてきます。私は素直に答えました。
「大丈夫、です」
 大股開きのみっともない格好を見られることは少し恥ずかしかったのですが、作業のためなのですから仕方ありません。
 職員の人がさらに操作すると、私の中に潜り込んだものの先端から何かが吹き出してきました。体の中に何かが注ぎ込まれていく感覚が徐々に強まり、お腹の中に溜まっていきます。
 これは元々、食材となった人の体内を洗浄するための機械でした。コピー技術が発達し、最初から体内が綺麗に保たれているコピー体に対しては洗浄するためがないため、過去の遺物となっていたものです。
 それはいまは少し改良され、私のように食材になりたい者が、自分自身の体を調整することで使われています。
「……ん」
 お尻の穴から腸を洗浄している内に、今度はもうひとつの細い管が前の穴に近づいてきます。それは一定の強さに調整された水流を吐き出し、その穴を隅々まで洗っていきます。
 ちなみに私は性経験はありますが処女です。一度コピー体で死ぬ前にセックスを体験したことがあるからです。本体の処女膜をあえて残しているのは、その部分が特別な食材として扱われることがあるからです。
 私としてはどちらでもいいのですが、やはり本体の貴重な要素ですから、残しておくことにしているのです。
 前の穴を洗浄する管は、かなり細いので、処女膜を破らないようにして奥までその先端を伸ばしてきました。そして文字通り奥の奥までを洗浄するのです。
 そうこうしている間に、お腹の張りが限界に近づいてきました。ごろごろと不穏な音がして、一気に便意が吹き出してきます。
 汗が滲み、苦しみに顔が歪んでしまいます。このままでは、お腹が破裂してしまうことでしょう。
 それも少し楽しそうかと思って、今度コピー体で体験してみようと思いました。

お嬢様は『揚げられる』のがお好き3

 広い浴室には、私一人しかいません。
 私は身に纏っていた全ての衣服を脱ぎ捨て、まるで食材になるべくして生まれたコピー体になった気持ちで広い浴室を歩きました。
 もちろん、別にこれから調理が始まるわけではありませんが、質のいいコピー体を産み出すためには自分自身を磨くことは必須です。
 いわば、これは食材の下拵えだと思えば、湯浴みも興奮するべき対象になります。
 私は自然物のみで出来たシャンプーとボディソープを使い、まずは身体の汚れを除去して行きます。
 そして、顔にはコラーゲンたっぷりのクリームを塗り込み、肌を磨きます。食材となる場合、基本的に化粧などは出来ません。
 すっぴんの美しさがそのまま食材の美しさになるのですから、いくらまだ若いといっても気を使いすぎて使いすぎるということはありません。
 顔が終われば次は髪です。特殊なオイルを塗り込み、清潔感と艶を際立たせました。さらに丁寧に梳かしながらより念入りに整えます。
 そのままでもいい匂いがするほどに、綺麗に整えました。
 身体も食べても大丈夫なレベルで自然物しか使っていないクリームを塗り込みます。これによって若干の甘みがつくのです。
 無駄毛も一本残らず処理し、あそこの毛も綺麗に沿ってしまいます。年齢的にはもうとっくに生えそろってもおかしくないのですが、私はここが生えそろった状態を見たことがありません。
 身体の外側を徹底的に綺麗にしたあとは、内側からの調整に移ります。
 私が浴室を出ると、待ち構えていた使用人がタオルを使って私の身体を隅々まで拭いてくれます。
 私は裸のまま椅子に座って、使用人たちの手に任せます。
 使用人たちは櫛で梳かしながらタオルで丁寧に私の髪を乾かし、身体を拭き、爪を綺麗に鑢で整えて、ぴかぴかにしてくれます。
 全ての手入れが終われば、白いバスローブを一枚だけ羽織って、屋敷の中を移動します。
 私がやって来たのは、身体の内部から色々と調整してくれる機械のある部屋でした。
 白衣を着た職員がそこには待機しています。
「ご機嫌麗しゅう、お嬢様。それではさっそく調整に入りましょう」
「ありがとうございます。お願いしますね」
 私は職員の誘導に従い、分娩台のような椅子に座ります。
 両足は大きく開いた状態で固定され上半身も椅子の背もたれに固定されます。こうすることで何かの拍子に身体が下手に動かないように出来るのです。
「それでは、あとはリラックスしてお待ちください」
 職員の方が機器を操作して、内部からの調整を開始します。
 私の座っている椅子が微かに震動し、その椅子に秘められた様々な機能が動きだし始めました。

お嬢様は『揚げられる』のがお好き2

 パキッ、パキッ、っと小気味のいい骨の折れる音と共に、激痛が胸に広がります。
 悲鳴を上げたいくらいの痛みでしたが、横隔膜がすでに機能していないため、ろくに声を出すことも出来ませんでした。そもそも呼吸が出来ない時点で、『わたし』は死ぬまであと何分もないでしょう。
 その間に揚げられるところまで意識を保っていられればいいのですが……中々それは厳しい気がしてきました。
 わたしはそんな自分を遠くに感じつつ、しかしはっきりとした感覚を受け取ります。アジの開きのように自分の全てが開かれて行く感覚に陶酔していました。
「お嬢様」
 そんなわたしの耳に、誰かの呼ぶ声が聞こえてきました。当然、調理中に上切さんが食材足る『わたし』に呼びかけることはありません。
 その呼びかけがわたしに対してもものだと悟ったわたしは、一度リンクを切り、目を開きました。
 わたしの部屋が視界に映ります。わたしは椅子に座った体勢である自分の身体への神経を行き渡らせます。別にこうする必要はないのですが、感覚リンクで調理される時の感覚を体感していると、どっちが本当の身体かわからなくなってしまうので、感覚の混乱を避けるためには必要なことでした。
 ひとまず現実に戻って来たわたしは、扉の外に向けて応えを返します。
「なんでしょう?」
「お湯浴みの準備が整いました」
 そういえばその準備を頼んでいたのでした。準備が整うまで新しく出来た感覚を体験して置こうかと思ったら、思ったより早く準備が整ってしまったようです。
 読書をすることや音楽を聴くのと同じ感覚で体感できるようになったのは、技術の進歩としか言えません。かつての技術では全身を特殊なカプセルに入れなければならなかったようですが、いまではディスクから伸びる神経接続プラグ、別名生体コネクタを首筋に接続するだけで体験できるようになっています。
「すぐに行きます」
 わたしは首筋からプラグを引き抜きます。人体に融合して神経に直接繋がるこれは、非常に体感的な感覚を再現することが出来る機械です。
 引き抜いてしまえば全く痕は残らず、身体を傷つけることがありません。
 この時代に生まれて、本当に良かったと思います。
 わたしはプラグを机の上に置いて立ち上がり、部屋の外に向けて歩いて行きます。
 部屋の外で待機していた使用人が何も言わなくても扉を開けてくださいました。
「ありがとうございます」
 わたしは扉を潜り、湯浴みをするべく、浴室へと向かいます。
 本当は感覚体験を途中で中断されてしまい、少しだけ残念な気持ちもあったのですが、またあとで体験すればいいだけのことです。
 わたしはそれを楽しみにしつつ、浴室へと向かう足を少しだけ速めました。

お嬢様は『揚げられる』のがお好き1

 お嬢様は食べられるのがお好きだ。
 それはこの屋敷に勤める誰もが認識している事実である。

 食人文化というものは、かつては野蛮で凶悪なものだと認識されていた。だが、現在では、合法的な人間コピー技術が確立されたこともあり、食人文化はごく普通にあるものになっている。
 コピーの体はその元となった人間の肉質に完全に左右されるとはいえ、体内に余計な異物のない、完璧にまっさらな存在として生まれてくる。
 ゆえに、何の下準備もなく、調理することが出来るわけだ。この辺りはむしろ普通の家畜よりも優れた部分と言える。
 元々優れたコピー体の中でも、お嬢様の体はとても綺麗で、かつ食べられるために肉質から何から全て整えられた状態を元の体から保っている。そのため、俺がこれまで調理してきたどんなコピー体よりも素晴らしい食材として調理が出来た。
 ゆえに、自然と調理に熱が入ってしまうというものだ。
 現在、俺はお嬢様の体をアジの開きのように開いているところだった。
 内蔵や血管をなるべく傷つけないようにしつつ、肋骨を一本一本丁寧にへし折りながら身体を広げていく。
 両手両足は最初に切断してしまっているから、お嬢様は胴体だけの身体で、まさに『開いて』いた。
 極力内蔵や血管を傷つけなかったため、お嬢様のコピーは中々死ねずにいる。そういう注文だったから、あえてなるべく長い間死なないようにしているのだ。
 平べったく広がったところで、その身体に卵を溶いたものをかけ、パン粉をまぶして行く。
 そして、内臓が崩れないようにその身体が乗った台を丸ごと傾けて、煮立った油の窯の中に放り込んだ。
 ジュワッ、と揚げられるいい音が響く。
 人間の姿揚げ。この家のように大きな釜や大量の油を使わせてくれるような場所でなければ出来ない調理法だった。
 頭だけ釜の外に出ているため、お嬢様のコピーはまだ生きていた。身体全体が揚げられているのだから遅かれ早かれ死ぬだろうが、もう少しは楽しめるはずだ。
 暫くして、程良く揚がったお嬢様を網の上に載せて油から引き上げる。
 とっくに事切れていたが、その表情は満足げなものだった。
「さて、熱いうちに運ばないと」
 お嬢様もお腹を空かせて待っているはずだ。
 コピーとは言え、お嬢様は自分で自分を食うことを好む。
 一昔前であれば異常というレベルで倒錯的だろう。いまでもオーソドックスな趣向ではないが、あってもおかしくない嗜好ではある。
 俺はお嬢様の姿揚げをキャスターのついた台に乗せ、お嬢様の待つ部屋に持って行った。

今日はおやすみ

明日からまた作品を書き始めます。
三つの系統作品を同時執筆はキツイ気もしますが、とりあえずチャレンジです。
[ 2013/11/24 10:38 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

大体作業は済みました

『白日陰影』関係の作業ですが、とりあえず一段落付けました。
ぼちぼちこちらの運営も再開させていきたいと思います。

ただ、それとは別に現在やらなければならないことが累積していますので、ちょっと途切れ途切れになるかもしれません。
500文字だけの更新日とかも結構起こり得るので、気長に見守ってくだされば幸いです。
[ 2013/11/23 10:58 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

今週はおやすみ

色々としなければならないことが多いので、今週は作品を書くのはお休みします。
主にするのは『白日陰影』関連の登録作業だとか、『白日陰影』開設に伴う『黎明媚態』と『黄昏睡蓮』の調整などです。

来週からはいつも通りの感じで作品を書けるよう、色々と急いで調整いたします。
[ 2013/11/18 20:00 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

別ジャンルのためのブログを立ち上げました

箱詰・拘束系の話を書くためのスペースが欲しいと思い、そのジャンル専門のブログを立ち上げました。
「三つもブログを作ってどうするんだ」という気は若干しないでもないんですが、とりあえずやりたいようにやってみることにしました。

hakuziineibannr.jpg

『黎明媚態』、『黄昏睡蓮』、『白日陰影』。
それぞれのジャンルでそれぞれの面白さを追求出来ればいいかなと考えていますので、よければお付き合いくださいませ。
[ 2013/11/17 20:00 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

PIXIVの方で作品公開しました

ピクシブの方に新シリーズ・『お嬢様は『食べられる』のがお好き』を公開しておきました。
なお、多少加筆修正はしていますが、大した変更はありません。
[ 2013/11/16 23:49 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

お嬢様は『食べられる』のがお好き5


 お尻の穴から、尖った大きなものが身体の中に潜りこんでくる感触が走ります。
「ぎっ……あぐっ!」
 なるべく身体を動かなさい方が綺麗に貫かれるとわかっていても、どうしても貫かれる激痛の前に身体が跳ねそうになります。それを、上切さんが抑え込んでくれました。
 ズッ、ズッ、ズッ、と徐々にその棒が身体の奥へと潜り込んで行きます。痛みは背骨の辺りを這い上がるように広がり、胸のあたりまで来ました。私は口から血を吐いて、苦しみを吐きだします。
 そのうちに痛みは首のあたりに来ました。喉の奥からこみ上げてくるものを手の平で感じたのか、礼司さんと上切さんは私の身体を台のギリギリの位置に動かします。
 頭を後ろに倒し、口が真っ直ぐ上を剥くように調整されました。
 そして、その口から身体の中を貫いて来た棒が突き出て来ます。色々と大切な器官を破壊された『私』は、辛うじてまだ生きていましたが、呼吸が阻害されていることもあり、すぐにでも死んでしまいそうでした。
 礼司さん達は先ほど用意していた細めの二本の棒を使い、身体を開いた状態で固定して行きます。M字開脚にされた脚のふくらはぎ、太もも、胴を貫いた棒のせいで、M字開脚の状態を強制的に取らされます。足をこんな風に開くことなどないので、恥ずかしいところが丸見えになってしまい、さすがに少し恥ずかしくなりました。
 手も同じような形で貫かれ、平べったく身体を開いた状態になりました。
「それでは、入れます」
 礼司さんと上切さんが二人がかりで棒を持ち、『私』の身体をかまどの中に入れました。
 まずはあおむけの状態です。とはいえ、首は限界近くまで沿っているため、微かに自分の下の様子が見えました。
 火が灯され、それは一気に『私』の身体を炙ってきます。
 自分の肉が焼かれて行く激痛と、皮膚が爛れて行くような感触を覚えつつ、私の意識は火の中に消えて行きました。


 やがて、私の前に出された『私』の丸焼きは、非常に香ばしい匂いをさせていました。
「さすがに丸焼きは壮観ですわね。パーティーでも開けば良かったかしら?」
「ひとまず今回は素材の味を活かし、香辛料やスパイスは最小限にしております。ナイフとフォークで切り取ってお食べください」
 私はその礼司さんの進めに従い、目の前に横たわっている『私』そのものの丸焼きに手を付け始めました。
 こんがりと茶色に焼けたその胸をナイフで切り取ります。よく油が乗っているからか、よく焼けているのに柔らかそうです。
 口の中に入れて噛むと、程良い弾力と程良い塩味が口いっぱいに広がります。
「……中々素朴な味ですね」
 少し筋があって硬いような気もしますが、これはこれで美味しいものでした。羊肉などの感触が近いかもしれません。
「しかし……やっぱり丸焼きは出来あがりはともかく、やられている記憶はあまり面白くありませんでしたね」
 割とすぐに死んでしまったため、楽しむ余裕もありませんでした。こんど丸焼きをする時はその方法をよく考える必要がありそうです。
 私は『私』を切り刻みながら、周りに控えている皆さんに向かって指示を出します。
「私一人ではとても食べ切れません。皆さんも熱いうちに食べ始めてくださいな」
 ぞろぞろとテーブルの周りに集まってきた使用人の方々が、『私』の身体に群がってどんどん切り取って行きます。
 私は自分が食べられていくその光景に、満足しました。
 ただ、この瞬間の記憶を主観的に得られないことが残念でした。

 次はどんな方法で食べられましょうか。

お嬢様は『食べられる』のがお好き4

 二人に連れていかれたのは、大きな竈がある部屋でした。
「これで焼くのですか?」
 私は期待を込めて二人を見つめます。二人は頷きました。
「はい、人を並べて五人は焼ける特別製です」
「オーブンもいいのですが、やはり丸焼きならば原始的な器具の方がいいだろうと思いまして」
 美味しく食べてもらうためにはこの二人の協力が不可欠です。この二人の腕前は十二分に信用できるものでした。
「ではお願いしますわ」
「承知いたしました」
 食材の『私』に対しても、礼司さん達は丁寧な対応を心がけています。あくまで食材なのは『私』の体であって、精神は二人の雇い主であるお嬢様であるという認識ゆえです。
 いささか真面目すぎるきらいもある二人ですが、だからこそ私は二人に私の体を任せることが出来るのです。
「ではお嬢様、まずは剃毛をいたしますので、こちらにどうぞ」
 そういって二人に促されたのは、広い台の上でした。
 私はその上に自らよじ登り、横になります。
 そして、二人の手が特殊な薬をしみこませた布巾を使って『私』の体を隅々まで噴き始めました。
 少しひんやりして、次にむずむずし、そして再度そこを布巾が通過すると、私の全身の毛は根こそぎ綺麗にされてしまっていました。いわゆる脱毛剤によって本来ならバリカンでさえ剃れない部分まで全てが剃られてしまったのです。
「失礼いたします」
 その手は顔にも伸びてきました。丸焼きですから当然頭部も焼かれます。そうなると私の自慢の髪も邪魔なだけの存在です。
 しばらく目を閉じてじっとしていると、頭にあった髪の毛の感触が徐々に消えていき、合図があって目を開けた時には非常に涼しい感覚が頭部を包んでいました。
 丸坊主だけでなく全身がつるつるになってしまいました。オリジナルの私がこんな風にされたら大変ですが、コピー体ですので問題ありません。
「少し痛みますよ」
 礼司さんが『私』の首筋に何か小さな物を埋め込みます。それはプラグによる直接神経接続が出来ない時に使用される記録媒体で、私の記憶や感覚を全て記録出来るものです。衝撃にも熱にも強く、今回のような場合にはとても訳に立つ経験記録媒体です。
 『私』の首筋にそれが潜りこむ時にはさすがに少し痛みましたが、ささいなものでした。
「さて……それでは次の段階に入ろうと思いますが……どんな格好で焼かれたいですか?」
 その問いに対し、私の答えは決まっていました。
「一番恥ずかしい格好で焼かれたいですわ」
「わかりました。では『開き』で焼きましょう」
 そういうと、礼司さんは上切さんに指示をして、一本の太い鉄の棒と、それよりは細い二本の棒、そしていかにも頑丈そうな鉄線を持ってきました。
 全部で三本ある鉄の棒は、全て先端が尖っていて、棒というよりは針といった方がしっくりきます。
 それを持って、礼司さんが『私』のお尻側のテーブル脇に
「よし……では始めます。あまり動かないでくださいね。上切。身体を抑えておけ」
「はい」
 礼司さんがその鉄の棒の先端を、『私』の肛門に触れさせます。上切さんが身体を両手で抑えました。
 ちくり、と少しだけ痛みが走ります。
 そして、次の瞬間。
 一気にそれが『私』の中に押し込まれました。

お嬢様は『食べられる』のがお好き3

 最近は目覚ましい科学技術の進歩により、自分のコピーを作ることが合法的に許可されていました。
 それは一昔前に問題になっていたクローンとは全く別の方法で編み出された、まさにコピーというべき存在で、記憶から身体情報まで全てを同一としています。
 私はそれを活用して、自分のコピーを作り、神経接続によってそれが食べられる瞬間の記憶や感情、感覚を全て共有することが出来ました。
 これだけだと、人によってはコピーに成り変わられることを危惧する人がいるかもしれません。しかし、その心配はありません。なぜなら、コピー体というのは長期間生命を維持することが出来ないからです。作り出されておよそ五時間で自然と生命活動が止まるように出来ています。また、神経接続によって記憶や感覚の共有が出来るため、私を殺すことは自殺と同じ行為になるからです。
 そもそもコピーとはいえ私は私ですから、殺されて食べられたいという願望を持っています。コピー体はオリジナルからしか作れないため、コピーが生き残ることにうまみが全くないのです。
 まあ、そんな小難しい話はおいておきましょう。
 重要なのは、私は私が殺されて食べられるまでを何度も何度も体験できるという点です。
「さて、今日はどうやって食べられましょうか」
 コピー体として生まれた『私』は、目の前にいる私に対して問いかけます。
 オリジナルの私は『私』を見て、柔らかく微笑んでいました。
「これから死ぬ私にお任せしますわ」
 私はきちんと服を着て、その髪も丹念に整えられています。しかし、『私』の方はなにも身に付けていませんでした。髪も軽く櫛を通した程度でぼさぼさです。
 同じ私のはずなのに、格好だけで人間であることと食材であることが綺麗に分かれているのですから、面白い話です。
 私に決定を一任された『私』は少し考えましたが、答えは生まれる前から決まっていました。
「それでは、今日は丸焼きになって食べられたいですわ」
 いつもは趣向を凝らした料理をされる私ですが、今日は素朴に豪快に丸焼きになってみたく思いました。
 それに対して目の前の私は満足そうに頷きます。
「それでは礼司さん、上切さん、お願いします」
 部屋の隅で待っていた礼司さんと上切さんがそれぞれ頷きます。
「畏まりました。お嬢様」
「ではお嬢様。こちらへどうぞ」
 『私』を呼ぶ上切さんの声に従って、『私』は部屋から出ていきます。
「それではご機嫌よう、私」
「ご機嫌よう、『私』」
 オリジナルの私と『私』は軽く挨拶を交わして、別れました。
 もう生きて会うことはないでしょう。

お嬢様は『食べられる』のがお好き2

 わたしの名前は、神三門カナエ。
 世間一般的にいう、お嬢様という立場にあります。
 お父様の財閥は昔から続く由緒ある家柄らしく、わたしも幼い頃から蝶よ花よと育てられました。そのおかげで研ぎ澄まされた容姿は、非常に優れていると言えるかもしれません。
 しかし、わたしにしてみれば綺麗だと言われることも、美しいと呼ばれることも、特に嬉しいことではありませんでした。
 わたしにとっては、人の身体というものは、美味しく食べられる身体かどうかということが、大事なことだからです。
 柔らかく煮込まれた肉をスプーンで掬い上げ、それを口に運びました。シチューの味が染み込んだその肉は、普段は歯ごたえが強く、噛み切るのに難儀するのですが、煮込まれているからなのか、それとも何かしら下ごしらえの段階で何かしていたのか、口の中で柔らかく千切れました。
 よく噛んでから呑み込んで、口元をナプキンで拭いました。
 そして、部屋の片隅で控えていた上切さんに声をかけます。
「とっても美味しいです!」
 上切さんは笑顔で頭を下げました。
「恐縮です。お嬢様」
「これくらいの塊だと硬くて噛みちぎれなかったと思うのですけど……この肉は柔らかいですね。煮込むだけでこんなに柔らかくなるものなのですか?」
 そう尋ねてみると、上切さんは朗らかに説明してくださいました。
「煮込むのも関係ないとは申しませんが、下準備の段階で肉に切り込みを入れておいたのです。そのため、シチューが肉に染み込みやすくなり、同時に噛みちぎりやすくなる……というわけです」
「なるほど……いつもは挽肉にして頂いていますから、あまり意識したことがありませんでしたが、調理法一つでこんなに変わるものなのですね」
 そういえば、生きたまま挽肉マシーンにかかったこともありましたね。
 あの時の、身体が端からすりつぶされて行く感覚はとても素敵でした。またじっくり味わいたいものです。問題は肉はともかく骨がマシーンの刃を痛めてしまうのでそう何度も出来ないということでしょうか。
 私はお金のことについて苦労したことはありませんが、浪費することが悪だということはわかります。的確に使うのであるならばともかく、無意味な浪費はお父様からきつくお叱りを受けてしまいます。
 シチューを掬いながら私は周りに呼びかけました。
「さあ、みなさんも食べてみてくださいませ。とても美味しいですわよ」
 その私の言葉に、使用人の方々やコック長の礼司さん達が頷いた。
「ありがたく、いただきます」
 皆さんが一斉に私の肉のシチューを食べ始めます。
 肉を口に含み、歯で噛みつぶされていくのを見て、私は最高の興奮を得ることが出来るのです。
「美味しい、ですか?」
 ドキドキしながらそう問いかけると、皆さんは笑顔で頷いてくださいました。
「お嬢様の肉はいつもと変わらず美味しいです。……が、少々シチューの味が濃すぎますね。これではせっかくの肉の味を味わえません」
 コック長の礼司さんは厳しく上切さんの料理を評価します。上切さんは恐縮していました。
 私はのんびりと自分の肉が使われたシチューを食べながら、次はどんな風に食べられようか、考えるのを楽しんでいました。

お嬢様は『食べられる』のがお好き1

 どすり、と鈍い音がお腹から響いて来ました。
 灼熱がお腹で弾け、喉の奥からこみ上げてくる物を吐きだしてしまいます。真っ赤なそれは錆臭い匂いをさせながら、わたしの身体を汚していきました。
「げふっ、くぅ……」
 目の前にパチパチと火花が瞬きます。それがあまりにも強い激痛のためだと気付いたのは暫くしてからでした。
 神経が焼けそうなほどの激痛は、私の意識を混濁させます。
 私のお腹に刃物を突き刺した元凶である、若いコックは心配そうにわたしの顔を覗きこんで来ました。
「大丈夫ですか? カナエお嬢様」
 わたしはそれに返事をしようとしたのですが、喉から溢れるものが気管に入ってしまってそれどころではありませんでした。
 それを感じたコックが、わたしの口元を綺麗な布で拭ってくれます。
「お嬢様の綺麗な顔を血で汚すのは勿体ないですね」
 口元を拭いつつ、コックは別の包丁でわたしの首筋をかっ切りました。血が勢いよくそこから噴きだします。
 血がそちらから噴出したことで、口元からは漏れ出なくなりました。けど、代わりに頭に血がゆかなくなり、意識を失いそうになります。
 わたしは意識を失わないように、必死になって保ちます。
 コックは満足そうに頷いたあと、わたしの身体を解体しにかかりました。
 手際よくお腹をかっさばき、内臓を取り出して行きます。肋骨を砕いて魚の開きのようにわたしの身体を開いたかと思うと、小さく脈動する臓器を手の平に載せて私の前に見せ付けて来ました。
 心臓です。私の命の中核を成す、一番大切な器官。
 それを、目の前で握り潰されました。
 わたしの身体は勝手に大きく跳ね、そして、一気に血圧が下がって意識を失うことになりました。

 私は、死んだのです。




 わたしが死ぬ様を見ていたわたしは、首筋に潜りこんでいた神経接続プラグを抜き取りました。
 それを近くに控えていた政宗に渡してから、わたしの解体を続けるコックに声をかけます。
「ちょっと、上切さん。死なせるのが早すぎですよ」
 そう声をかけると、まだ若いコックである上切さんは申し訳なさそうに頭を下げる。
「申し訳ありません、カナエお嬢様。お嬢様が苦しんでいるところを見るのが忍びなくて……」
 優しい上切さんは時折そういう配慮をする。何らかの原因で無理矢理運ばれてきた『食材』に対してならばともかく、その配慮はいまの状況では必要ないものだった。
 切り替えが出来ない彼は、やっぱりまだまだ半人前ということなのだろう。コック長の礼司さんなら顔色一つ変えずにやってくれるのに。
「苦しんでいるのではありませんわ。わたしは楽しんでいるのです」
 そう言ってから、わたしは彼に指示を出す。
「まあ、とにかく今回のわたしの調理はあなたに一任します。以前礼司さんから聴きましたが、人肉は手早く処理しないと美味しく調理は出来ないのでしょう?」
「あ、はい! ただちに!」
 慌てて上切さんはわたしの調理にかかる。
 彼はどんな風にわたしを料理してくれるのか。
 わたしはとても楽しみだった。

PIXIVの方で作品公開しました

ピクシブの方に長編・殺人プレイ『爆殺』を公開しておきました。
なお、多少加筆修正はしていますが、大した変更はありません。

先週は更新出来ない日がありました。
今週も色々と忙しいので、まともに更新出来ない日があるかもしれません。
[ 2013/11/10 22:56 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

殺人プレイ『爆殺』5

 俺は特別に用意したものを、仰向けに体勢を直させた栄巳ちゃんに見せる。
「栄巳ちゃん、これ何かわかる?」
 それはチューブの先端に、それを貫き通すためのものを装着したもので、いわゆる一種の挿入具だった。
 栄巳ちゃんにはそれが何かはわからないようで、答えはなかった。俺は栄巳ちゃんの口を開かせて、そのチューブを喉の奥へと通して行く。喉の先まで行ったと判断出来た辺りで、何も考えずにそれを押し込んだ。
「むぐぅっ……」
 チューブの先端は彼女の食堂だか気道だかを面脱いて、彼女の身体の内側へと潜り込んだ。
 それはそれで色々と痛いだろうし苦しいだろうが、それが今回の目的ではない。
 俺はチューブの逆側の端に繋がっているものを操作する。栄巳ちゃんが何気なく俺の手の先を見て、そして目を見開いた。
「んぐっ、あっっ」
 シューッ、という風船から空気の抜けるような音がする。
 ただし、栄巳ちゃんにとってそれは抜ける音ではなく、入って来る音だった。
 俺は、彼女の体内に大量のガスを注ぎ込んでいた。お尻の穴から入れるということも考えたのだが、それだと膨らむのは腹部だけだ。全身にガスを充満させたかった。
 もちろん彼女の身体にも肋骨はあるから、胴体全部が風船のように膨らむとはいかず、結局膨らむのはお腹だけだけど……些細なこととはいえ、その少しの違いで彼女がどれほど爆発出来るかは変わって来る。
 チューブを伝ってガスは勢いよく彼女の身体の中を満たして行く。
 俺はある程度彼女の身体が膨らんで来たところを見計らって、彼女の鼻と口をガムテープで塞いだ。
 彼女は口からガスを吐きだすことが出来なくなり、さらに膨らんで行く。ナノマシンが無ければとっくに死んでいるだろうが、彼女は生きていた。
 内側からの圧力にとって縄がさらに食い込み、それをさらにおしのける勢いで身体が膨らんで行く。
 彼女の身体は、風船爆弾のように、膨らんでいた。
 俺はガスボンベを操作してガスの注入を止める。チューブを抜き取って、丸々とした栄巳ちゃんを抱き上げた。
 栄巳ちゃんの手に、スイッチを握らせる。
「いつでもいいよ。抱き締めていてあげるから」
 朦朧としている栄巳ちゃんに向けてそう言って、俺は力の限り栄巳ちゃんを抱きしめた。腕の中から、栄巳ちゃんの全身の骨が砕ける感触がする。
 栄巳ちゃんは恍惚とした表情で笑い、そしてスイッチを押した。
 瞬間、腕の中にいた栄巳ちゃんが一瞬で粉々に吹き飛び、そしてその爆風は俺をも吹き飛ばした。
 自分の身体がバラバラになる感覚を、俺は冷静に受け取っていた。痛覚を遮断しているからだ。これのおかげでショック死という概念がなくなったのだから、凄い話である。
 眼球も一瞬で熱されてすぐにその役目を果たすことが出来なくなる。
 真っ暗な世界で、俺はいつも栄巳ちゃんが体験している死への感覚を覚えていた。
(栄巳ちゃんは、すごいなぁ……)
 自分も一緒に死ぬのも、新鮮でいいかもしれない。

 そんな風に考えながら、俺の意識は闇に消えた。
 
 
~殺人プレイ 『爆殺』 終わり~
 
 

殺人プレイ『爆殺』4

 さて、彼女と一緒に自爆するとはいえ、単に爆弾を持って一緒に爆死するだけではつまらない。
 彼女も十分に楽しませつつ、自分も同様に楽しんでこそ、いい関係というのは気付けるのだ。その辺りのことを栄巳ちゃんはよくわかってくれているので、話が早い。
「縛るよ?」
「はい」
 用意した荒縄を手にそういうと、栄巳ちゃんはあっさりと頷いてくれた。
 俺はさっそくその縄を解き、彼女の身体を縛り始める。
 胴体部分を亀甲型にきつく縛り上げ、両腕も後ろに回して重ねて縛る。
 股間に縄を通す前に、用意しておいた特殊な手榴弾を栄巳ちゃんの秘部に突っ込んだ。
「いぎっ!」
 こぶし大のものをいきなり突っ込まれれば慣れているものでも激痛が走る。栄巳ちゃんでもそれは同じだ。
 俺はそれを奥まで押し込み、その上から股縄をかけた。
 さらに、十分なくらいに筋力を向上させつつ、栄巳ちゃんの身体を縛り上げていく。
「……っ、……ふっ……く……」
 息を吸い込んでも胸を膨らませることが出来ないため、栄巳ちゃんはかなり苦しそうに呼吸をしている。
 その身体は縄が必要以上に食い込み、いびつに身体を歪めていた。
 恐らく栄巳ちゃんは現在慢性的な苦しみにその身を苛まれているはずだ。
「……よし、ちょっとしゃがんで」
 地面に足を突いた栄巳ちゃんを、うつぶせに寝かせる。縄にくびりだされた胸が地面に擦れ、栄巳ちゃんは少し声をあげた。
 俺は栄巳ちゃんの両足を逆エビ反りの方向に曲げて、そして、限界以上に捻り上げた。
 関節がバキンと外れる。
「ひぎっ、あがっ!」
 もう片方も同じようにして捻りあげて関節を外し、普通なら取れないような体勢を取らせる。
 その状態で、足にも縄をかけた。結果として栄巳ちゃんは非常にコンパクトに折り畳まれてしまう。
「……よし、こんなもんか」
「はっ、はぁっ、はぁぅ……ぅ……せ、先輩……」
「辛い?」
 頷く栄巳ちゃん。殺人プレイに慣れている彼女とはいえ、こういった慢性的な痛みに強いというわけではないのだ。
 俺は早めに全ての準備を済ませることにした。
 今回のプレイのため、特別に用意した物を取り出す。

殺人プレイ『爆殺』3

 ようやく彼女が回復した時には、数時間が経過していた。
「栄巳ちゃん、大丈夫?」
 俺が抱き起こしてあげると、彼女は裸の身体を恥ずかしそうに隠しつつ、頷いた。
「大丈夫です。特に問題はありません」
「……そうなのかな」
 いつもより回復が遅いのが気になっていた。いや、そもそもいつもは爆殺なんてしてないから、それと比べて遅いと言ってもあまり参考にはならないのだけど。
「まだやる? 体調が悪いんだったら、今日は……」
「体調が悪いって……死語ですよ、先輩。私は平気です。次はもっと早く再生出来ると思います」
 そう言われると、俺は何もいい返すことが出来ない。
 そもそも俺達の再生能力は、俺達自身の体調や気持ちで動作が左右されることはない。
 あくまでナノマシンの産物だから、そのナノマシンに異常が見られない限りはその再生能力も一定を保つ。
 念のため、ナノマシンの動力源となるエネルギーを沢山飲ませておいた。
「さて……大丈夫だと言う君のいうことを信用するとして……次は栄巳ちゃん希望のプレイだね」
「お願いします!」
「はいはい……」
 俺はエネルギーが大量に詰まった特殊健康食品を口にする。昔でいうところのエナジーチャージという奴だ。一本の紙パックジュースみたいな量だが、それには三度復活してもなおあまりあるエネルギーが込められている。
 念には念を入れてナイフで自分の肌に傷をつけて見た。それは切り付けた瞬間から治癒していき、ナノマシンがいつも以上に活性化していることを知らしめる。
「……よし、オーケー。それじゃあ、始めようか」
「はい! お願いします先輩!」
 笑顔で彼女は俺を促す。
 これから俺は、彼女と一緒に爆破で死ぬ予定だった。
 これは彼女の希望であり、シチュエーションも指定しているプレイである。
 体内に爆弾を詰め込まれた栄巳ちゃんを、俺が抱き締め、その状態で俺もろともに爆発するという筋書きだ。
 女の子のロマンという奴だろうか。彼女のそれはいささか特殊な気はするが、ヒロイン願望というものだろう。
 助かるのではなく一緒に死ぬ辺りが益々彼女らしいというかなんというか。
 俺は特殊な手榴弾を手に、プレイを始めることにした。

殺人プレイ『爆殺』2

 殺人プレイに嵌っている俺と栄巳ちゃんは、今回殺人プレイ愛好会の全面的な協力の元、爆殺プレイに興じていた。
 望遠ハイスピードカメラも愛好会に所属しているからこその機具だ。
 爆散した栄巳ちゃんの回復を待ちながら、俺と柊山さんは、その映像をじっくりと眺めていた。
 映像には、栄巳ちゃんの綺麗な身体が下からの爆圧によって千切れ、燃えて、吹き飛ぶ様がまざまざと映し出されている。
「うーん……いいねえ。最高だねえ。これはまた人気作になるよぉ……」
「色々と、複雑ではありますけどね」
 俺はそう苦笑しながら呟く。愛好会の限られた人達だけとはいえ、自分の彼女の姿が晒されるのは、嫌ではないが、なんとなく引っかかるものを感じるのだ。
 もちろん愛好会に所属していなかったらこれまでやって来たプレイが出来なかっただろうけど……。
 柊山さんは俺の気持ちを分かってくれて、朗らかな表情で肩を叩いてくれた。
「大丈夫。愛好会の会員は皆紳士だ。死にざまに興奮こそすれ、彼女の身体に興奮している人は一人もいないと思うから」
「……それはそれで、心配ですけどね」
 どんなコアなメンバーが集まっているのかと考えると、不安になる。
「……そういえば、愛好会のメンバーって、直接見に来たりはしないんですか?」
「ん? ああ、まあそうだね。それぞれ忙しい人達だし、基本的には来ないね」
「俺としてはありがたいですけど……いいんでしょうか?」
「んー、別に直接みなくても映像で十分ってことだと思うよ。愛好会はあくまで殺人プレイの愛好会だから、人のパートナーを自分の手でやりたいって人はいないしね」
「なるほど……」
 そう言われると納得かもしれない。
 皆、殺したがりというわけじゃないのだ。
 確かにそう言われれば俺も別に栄巳ちゃん以外の人を殺したいと思ったことはない。
 そんなことを頻繁に思っていたら、それこそ危険思考の持ち主だと関係機関に捕まってしまう。
 俺達にとっては都合のいい環境ではあるので、俺は出来る限り気にしないことにした。
「……そろそろ回復したかな?」
 爆発四散した栄巳ちゃんが復活しているかと思って振り返ってみても、栄巳ちゃんに被せたシートはまだ動いていなかった。
 さすがにバラバラな上に熱風で焼けてしまっては回復も遅くなるらしい。
 ナノマシンが動作停止したら大変なことになってしまうけど、その不安はなかった。たかが爆発程度で動作不良を起こすようなナノマシンであれば、そもそもここまで出来ていなかっただろうからだ。
 魔法のように、彼女の身体は修復されて行く。

殺人プレイ『爆殺』1

 爆発の種類は、大きく分けて二つある。

 一つが火薬などの炸裂物そのものの威力、爆圧や熱風によって対象の破壊を目的としているもの。
 もう一つが金属片などを飛ばして破壊力を高めているものだ。
 前者はかつて旧時代の戦争で使われていた焼夷弾が代表的なものであり、後者は手榴弾に相当する。
 どちらがどう危険というよりは、単に破壊の方向性を定めているだけとも言えるが……重要なのはそんなことじゃない。
 現在栄巳ちゃんの足元の地面に仕掛けられているのは、前者だという事実だ。
 全裸でそこに立っている栄巳ちゃんは、恥ずかしそうに身体を隠しつつも、期待を込めたまなざしで自分の足元を見つめている。
「よーし……ハイスピード望遠カメラセットオッケー。いつでもいいよ!」
 殺人プレイ愛好会の柊山さんが俺に向けて合図を出す。
 俺はそれに対して頷き、栄巳ちゃんに対して手を振った。
「動いていいよー! そのまままっすぐ、俺の方に向かって歩いて来て!」
「はーい!」
 元気よく栄巳ちゃんが応え、その美しい身体を揺らしながら、俺に向かって歩いてくる。
 その一歩一歩に緊張と期待が見え、こちらまでドキドキしてくる。
 そして、栄巳ちゃんが数歩進んだ時。

 彼女の足元で爆発が起きた。

 一瞬の出来事だ。
 炸裂した爆弾は爆圧と熱風を上方に向かって噴き出し、それはその場に立っていた栄巳ちゃんの身体を直撃した。
 足が吹き飛ぶというレベルではなく、腰、胸、腕、首が瞬きの間に千切れて空高く舞い上がる。爆炎はその隅々までを燃やし、一瞬で彼女の身体を炭にする。
 いくらナノマシン技術が進歩した現代とはいえ、本当に復活出来るのか心配なレベルでバラバラになった栄巳ちゃんは、空高く舞い上がり、そして。
 そのまま俺のところまで降り注いだ。
 首だけがごろりと俺の前に落ちて来て、止まる。
 個人の判別も出来なくなったその首は、もう何も言わず、ただ肉と髪が焼けた嫌な臭いを放つばかりだった。

今日はおやすみ

姉妹ブログ・黎明媚態の方の作品をピクシブに公開しました。
明日からはまたぼちぼち書き始めようと思います。
[ 2013/11/03 19:59 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

PIXIVの方で作品公開しました

ピクシブの方に短編『ゾンビ!パニック!』を公開しておきました。
なお、多少加筆修正はしていますが、大した変更はありません。
[ 2013/11/02 23:14 ] 連絡 | TB(0) | CM(0)

ゾンビ!パニック!5


 とりあえずどこから壊そうか。
 俺は少し考えて、けどすぐに面倒くさくなって、まずは相手の武器を壊しておくことにした。
 ゾンビの攻撃の中でもっとも恐れなければならないのは、歯で噛みつかれることだ。奴らはそうすることでゾンビになってしまう何かを感染させる。……まあ、これも何かしらの実験をしたわけではないので、ゲームとか小説からの推測だが。
 俺はまず女子高生ゾンビの顎をハンマーで打ち抜いた。テープで塞がれていたが、そんなことは何の意味もなく小気味のいい破砕音が響く。
 首の骨がついでにおれてしまうのではないかと思ったが別に折れたところで問題ないので今度は逆側から打ち抜いた。顎が千切れて飛ぶ。思ったよりも脆かった。ゾンビの強度は生前どれくらい頑丈な身体を持っていたかによるのだ。つまり、この女子高生ゾンビ程度は、あっさり破壊されてしまう程度の強度しか持っていないということだ。
 俺はそのまま何度かハンマーを振るい続け、ゾンビの歯を全て叩き折った。白い欠片が周囲に飛び散っている。
「あー……あー……」
 少なくとも人並みだった女子高生ゾンビの顔は、下あごを中心にぐちゃぐちゃに潰れ、目元くらいしか判別する材料がない状態になった。
 とりあえずこれで最大の脅威は払えた。次は腕だろう。
 俺は女子高生ゾンビの身体を裏返し、束ねてテープを巻いている彼女の両手を狙ってハンマーを打ちおろした。特に破壊しておくべきは両手の指だ。ゾンビどもは力が強いので、例えば指を掴まれるとやすやすと折られてしまう。だから、掴みかかることが出来ないように指を破壊してやれば、とても安全だ。
 これで大体の脅威は去った。
 あとは適当に破壊するだけだ。俺はハンマーを放りだし、素手での破壊活動に勤しむ。
 その前に、ちゃんと厚手の手袋はした。殴る時の拳には鉄板が覆う形になっているため、非常に破壊力の高いグローブのようなものだ。
 まずはボロボロになっている足を掴む。そして、ぐるぐると回しながら捩じり切った。
 普通の人間の足を捩じり切ろうと思ったら相当な苦労が予想されるが、ゾンビは実に破壊しやすい。俺の想像した通りにブチブチと千切れて血をまき散らした。
 もう片方の足も同様に捩じり切る。本体から切り離された足をその辺に放りだし、次に俺は女子高生ゾンビの胸を掴んだ。
 程良い大きさの乳房は、掴めるくらいの大きさはあるから、そのまま女子高生ゾンビの身体を盛り上げる。ゾンビは不自由な身体でもがくが、その動きが仇となり、乳房が根元からぶちぶちと千切れていく。
 俺はただそれを見ていた。やがて完全に乳房が千切れ、胴体が下へと落下した。
「さて、と」
 俺は脂肪の固まりを適当に放り投げ、その胴体に向け、拳を振り降ろす。
 ぶちゅり、といい音がして腹の皮を突き破った。生暖かくもない、ただの肉の塊を掻き回す。
 ゾンビの腸は綺麗なものだった。人間なら多少なりとも消化物が残っているはずだが、彼らの消化器官はおかしいレベルで全てを消化してしまう。
 だからこそ、綺麗なだけの内臓が取り出せるのだが。
 俺はそうやって内臓を掻きだし、穴を広げて最後に心臓を取り出した。
 ゾンビにとって大事なのは頭よりもこの心臓だ。これだけはよくゾンビを破壊している関係上良くわかっている。
 脈動もしない、ただの肉の塊である心臓を何度か握ってみたあと、思いっきり握りつぶす。
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
 すると、痛覚のないはずのゾンビが、断末魔の悲鳴を上げ、身体を跳ねさせ、そして動かなくなる。
 この一瞬の光景をみたいから、俺はゾンビを殺していると言っても過言ではない。
「ありがとう。楽しかったぜ」
 腕を引き抜いた俺は、そう女子高生ゾンビの残骸に声をかける。ちなみにゾンビは動かなくなっても腐らない。
 この女子高生ゾンビは土に帰ることも出来ず、このままずっとこの無残な死体を晒し続けるのだ。
 全く、これだからゾンビ破壊は止められない。

 俺は次のゾンビをどう破壊してやろうか考えつつ、隣の部屋に移動するのだった。


~ゾンビ!パニック! おわり~

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