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黄昏睡蓮

猟奇系、グロ系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。毎日更新を目標にしています。

殺人プレイ『奇殺』 おわり

 再生したまりかさんは、久しぶりに見る快活な笑顔を浮かべていた。
「久しぶりだね……といっても、郵送されている間は意識がないから、わたしは久しぶりという気がしないけど……水無くんにとっては久しぶり、だよね。かすみとみすずがお世話になったみたいで、ありがとう。わたしからも礼を言わせてもらうよ」
 開口一番、そう言うまりかさんは、本当に双子ちゃんのお姉さん的立場なんだな、と実感できた。
 まりかさんの左右にはかすみちゃんとみすずちゃんがぴったり引っ付いていて、仲睦まじい姉妹そのものだった。
 いまのまりかさんは双子ちゃんが作った手製の小人状態用の服を身に着けている。双子のふたりもその服を身に着けているから、縮尺が狂っていることを覗けば、普通の仲良し三姉妹という風情だ。
「いや、ふたりともよく働いてくれたから……むしろ、僕の方がお世話になったくらいだよ」
 実際、服のことだけじゃなく、双子ちゃんには色々働いてもらった。もらったというか率先して動いてくれたというか。僕よりよっぽど手際が良かったから、つい任せてしまった。
「水無さんはもっと料理などをするべきです」
「掃除ももっとまめにするべきです」
「うぐっ……が、がんばります」
 最低限のことはしていたんだけどなぁ。
 このふたりの家事能力は本当に高いから何も反論できない。
 しかし、そこでふと双子ちゃんはにやりと笑った。
「ただ……まりか姉さんがいるなら、その必要もないかもしれませんが」
「まりか姉さんは家事万能ですからね」
「……ふたりとも?」
 なんだろう、まりかさんから絶対零度の気配が滲んでいた。
 余計なことを言うな、というオーラがにじみ出ている。
「「なんでもありません。まりか姉さん」」
 双子はしれっとそう言って視線を逸らす。
 そんな風なやりとりはいつものことなのだろう。まりかさんは浅く長く溜息を吐く。
「まったく……君たちはそろそろ帰らないといけないんじゃないのか?」
「そうなの?」
「彼女たちはまだ学生だからね」
 そうだったんだ。確かにちょっと若いとは思ってたけど……。
 双子ちゃんは不満そうに頬を膨らませていた。元々幼いところのあるふたりだったけど、いまはまりかさんがいるからか余計に幼く感じる。
「「不本意です。もう少し残って水無さんとまりか姉さんのいちゃいちゃを――」」
「水無くん、彼女たちを送り返す方法だけどね」
 まりかさんは双子の言葉を無視して、僕に話しかけてくる。
 送り返す方法か……せっかく双子なんだし、それに相応しい郵送方法を考えないともったいない。
 けど、双子であることを活かす方法か。
「何かいい方法あるかな?」
「ああ。わたしにいいアイデアがある」
 まりかさんはにやりと笑って、楽しそうに唇に人差し指を当てた。
 どうやら、からかわれた分、双子ちゃんにお返しをするつもりらしい。
 でも、そのまりかさんの言葉を聞いて、かすみちゃんもみすずちゃんも楽しげに笑っていたところを見ると、双子ちゃんにとってもこの展開は願ったり叶ったりなんだろう。
 わざとそうなるように誘導した可能性まであるな。
 全く、殺人プレイ愛好家たちは、みんな一筋縄じゃいかない連中ばかりなんだから。
 僕は自分のことを棚に上げてそう思うのだった。


~殺人プレイ『奇殺』 おわり~

殺人プレイ『奇殺』 3

「く、くるし……っ、なか……圧迫……っ」
 どうやら、まりかさんの身体が戻る過程で、中にいる双子ちゃんを圧縮してしまっているようだ。いままで空洞だった場所に肉が生じていくわけで、そうなっても不思議じゃない。
 ランナーとなっていた部分のまりかさんの肉体が液体状に解け、まりかさんを纏ったかすみちゃんの足を這いあがり、元に戻っていく。
 そのままどうなるか見守っていると。
「ぐぎゅ、っ」
 不穏な声と音と共に、まりかさんプラモの関節の隙間から血が噴き出した。再生するまりかさんの肉体に圧縮されたかすみちゃんの身体が潰れ、破裂したみたいだ。
 ナノマシンの再生しようとする力はこんなに強かったのかと感心する。全身余すことなく潰されるというのはどういう感覚なのだろうか。プレス機みたいに上下や左右だけの圧縮ではないのだから、相当レアな感覚であることには違いないだろう。
 無事再生を果たしたまりかさんの身体は、プラモデルの状態の時にあった関節の隙間や、のっぺりとした表情も消え、小人サイズの人間の姿になる。
(……ん? なんだか、ちょっと全体的に浮腫んでるような?)
 考えてみれば当たり前のことなのだけど、まりかさんの中にはかすみちゃんがいた。そのかすみちゃんは元に戻るまりかさんの身体に押し潰されて、少しだけ血が外に飛び出したけど、大部分の肉体はまりかさんの中に残ったままだった。
 つまり、まりかさんは体の内側に人一人分の質量を抱え込んでいるわけだ。
 プラモデルから人形に戻ったまりかさんは、一瞬、僕のことを認識したように視線を動かし――その眼球が内側から盛り上がり、爆散した。
 頭部、胴体、四肢。
 すべてが一瞬ではじけ飛んだ。
「うわぉ」
 その突然の爆発には、グロい光景に慣れている僕でもさすがにビビった。
 その昔、自爆テロという爆弾を抱え込んで破裂させるという犯罪行為があったそうだけど、それでもこうはならないだろうという肉体の爆散ぶりだった。
「水槽の中に入れて置いて良かった……」
 加えて、丈夫な水槽で良かったというべきだろうか。
 かすみちゃんとまりかさんを入れた水槽は、飛び散った血と肉片によって赤く塗りつぶされ、中の様子がみえなくなっているほどだった。
 ガラスには脳漿の欠片や、潰れた眼球まで貼りついている。
 そんな姉妹が悲惨に爆散する光景を見ていたみすずちゃんが、羨ましそうにしていた。
「まりか姉さんに圧縮されて潰されるのも、かすみに体の内側から爆散させられるのも……どっちも経験してみたかったです」
「うーん。型がないからなぁ……帰ったらまりかさんのご両親にやってもらったら?」
「そうですね。楽しみです。……水無さんの力で再現できませんか?」
 物作りに特化した僕の力なら、確かに出来るかもしれないけど。
「さすがにランナーの型は作れないかなぁ……設計図があれば話は別かもしれないけどね」
「なるほど……」
 みすずちゃんが何か考え始めていたので、僕はそれを邪魔しないように、まりかさんとかすみちゃんの後処理を行うことにした。
 まりかさんは固定薬でしばらく死に続けていた上に、再生して早々また死んだ。
 ひょっとすると再生するのに必要なエネルギーが足りていないかも知れない。
 僕は冷蔵庫からエナジーボールを取って来て、まりかさんとふたごちゃんの片割れが弾けた水槽の中に、それを放り込むのだった。

つづく

殺人プレイ『奇殺』 2

 まだ見ぬまりかさんの両親に想像を巡らせつつ、まりかさんのプラモデルを組み立てていっていると、ふとかすみちゃんが呟いた。
「……これ、もしかして内側に入れるのでは?」
「え?」
 プラモデルだから中に空洞が出来るようになっている。まりかさんの体格と双子たちの体格はちょうど一回りくらい違うから、確かにできるかもしれないけど。
 ふたりは真剣な表情でじゃんけんをし始めた。
 どうやらどちらが中に入るか決めているみたいだ。
「よし! 勝ちました!」
「うぅ……かすみずるいです……」
 ただのじゃんけんの割にずいぶん長い時間をかけて決着がついた。
 どうやらかすみちゃんがまりかさんの中に入ることになったらしい。
「それでは水無さん、お願いします」
「はいはい……でも本当に出来るのかな……?」
 僕はそれが本当に出来るのか疑問だったのだけど、まりかさんのパーツはまるで誂えたかのように、かすみちゃんの身体を覆う形で組み立てることが出来た。
 ちょっとパワードスーツとか外骨格的な感覚で、男心をくすぐられたのは内緒だ。
 全てのパーツを取り付けると、かすみちゃんはゆっくり立ち上がった。関節部分もよく出来ていて、ある程度なら動けるみたいだった。
 ぎこちなくかすみちゃんが歩く。なんだか遙か昔のロボットを見ているかのような動きだった。
 もちろん目の部分が開いているわけではないから、何も見えない状態なわけで、ふらふら危なっかしい歩き方になっていた。
「マネキンになった気分です」
「ああ、確かに。そんな感じだね……」
 そのパーツはまりかさんの身体で出来てるんだけどね。
 僕はふと、この状態でコーティング剤の解除液をかけたらどうなるのか気になった。
「ちょっとごめん。こっちに入って」
 僕は小さな水槽を用意して、何も入れていないその中に、まりかさんを身に纏ったかすみちゃんを立たせる。パーツを切り取ったランナーも全部まとめて水槽の中に放り込んだ。
「おお、もしや……」
「この状態で解除液を使うのですか?」
 ワクワク、という擬音が聞こえてきそうなほど、楽しげに二人が期待した目を向けてくる。いや、かすみちゃんの方はまりかさんの外殻を見に纏っているから見えないのだけど。
「うん。どうなるかなって」
「「ぜひやりましょう!」」」
 どんな感じになるとしても、かすみちゃんは悲惨なことになると思うのだけど、相変わらず楽しそうだ。僕は内心ちょっと呆れつつ、かすみちゃんの頭から解除液をぶっかける。
 どろりとした液体が、人形の顔にどろりとかかり、その手の性癖を持つ人にとっては中々魅力的な光景になってるんじゃなかろうか。
 暢気にそう考えていると、まりかさんを身に纏っているかすみちゃんが、突然もがき苦しみ始めた。

つづく

殺人プレイ『奇殺』 1

 早いものでまりかさんが帰ってくる日になった。
「そういえば、まりかさんどうやって帰ってくるつもりなんだろう?」
 郵便で来るのは間違いないだろうけど、また葉書サイズに圧縮されてくるんだろうか。
 双子ちゃんに尋ねてみたけど、残念ながら二人も聞いていないようだ。
「「でも、まりか姉さんのことですから……驚かせてくださると思います」」
 それは僕もそう思う。あのまりかさんが普通に帰ってくるわけがない。
 郵便が来るのをいまかいまかと待っていると、チャイムが鳴った。
 普通の郵便ならポストに入れてくれるだろう。
 出て見ると、抱える程度の小箱を渡された。どうやら、葉書になって帰ってきたわけじゃないらしい。
 小包を持って部屋に戻り、小さくなっている双子ちゃんたちが乗っている机の上に小包をおいた。
「小包ですね」
「冷凍じゃないんですね」
「……冷凍はちょっと嫌かなぁ」
 死んではいないけど、死体の冷凍パックなんて、一昔前のサスペンスじゃあるまいし。
 郵便で送っている時点でいまさらかもしれないけど。
 双子ちゃんたちが急かすので、僕は小包を開けてみた。
 すると、中から出てきたのは、想像外のものだった。
「……フィギュア? いや、プラモデル?」
 中から出てきたのは、ランナーに繋がれ、バラバラになった人間のプラモデルだった。ただし、材質が違う。
 無駄に精巧だけど、これってもしかしなくても……。
 そう考えてそのパーツに触れてみると、確かにそれは人間の身体で出来たプラモデルだった。
「一体全体どうやったらこんな風になれるんだ……?」
 例えばうちには人間の身体を砕けるレベルのミキサーがある。あれで身体を限りなくドロドロにすることは出来るだろう。
 その上でこの形に成形して、再生する前にコーティング剤をかければ、この形にはなるだろうけど。どうやってこの形に成形したのか、それがわからない。
「「恐らくは一度全身をドロドロに溶かして、その上で型に流し込んだのではないかと」」
「……あ、そうか。そうすれば簡単か」
 型があるという前提だけど、そう言われてみればそうだ。
「よし、さっそく組み立ててみようか」
 僕はそう言って手先をニッパーに変え、ランナーからパーツをひとつひとつ取り外していった。顔の部分はお面みたいになっていて、かなり精密に出来ている。
 まりかさんの表情が見えるくらいだ。
(今回のためにわざわざ用意したのかな……いや、そういえばご両親が殺人プレイの先駆者なんだっけ)
 まりかさんのご両親もまたそういう趣味のある人たちだったみたいだから、そういう設備が整っているのだろう。それにしても、殺す方法ではなく、そのあとの死体をここまで加工する方法まで完備とは恐れ入るばかりだ。
 どんな人たちなのか、いつかはあってみたいものである。

つづく
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