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黄昏睡蓮

猟奇系、グロ系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。毎日更新を目標にしています。

ゾンビ一丁あがり! 3


 拠点としている五階建ての建物に帰ってくると、流石に少しほっとする。
 この建物の最上階には俺の住処があった。エレベーターが使えないが、身体が強化されている自分にとって昇ること自体はそう辛くはない。荷物の搬入には少々不便ではあるが。
 それなのに、なんで最上階に造っているのかというと、生き残っている普通の人間たちに荒らされないようにするためだ。
 ほとんどの人間は「コロニー」と言われる生き残りの集合村から出ようとしないが、物資には限りがあり、そこから溢れた、あるいは何らかの理由でそこから追い出された人間も存在する。そういった奴らが、俺の集めた物資を荒らそうとする可能性があった。
 とはいえ、普通の人間にとってそこらを徘徊するゾンビは脅威なので、建物の上層階なんていう追い詰められやすい場所にはまず脚を踏み入れない。
 もちろん、例外はあるし、俺の痕跡を探って、留守中に入り込まれたりしないわけではないため、警戒は怠れない。
 強化されている俺にとって、普通の人間はゾンビと同程度には容易く殺せる相手だが、ゾンビと違って人間は武器を使うし、知恵もある。
 爆弾やショットガンを持っていたりすれば厄介だ。
 世界がこうなってから、俺は以前の常識では考えられないくらい強くなったが、それでも銃弾を避けれるほどには人間離れしていない。
 警戒用に仕掛けておいたものは何も動いていなかったため、侵入者はなさそうだった。
 荷物を最上階の一部屋に置き、一息吐く。
 念のため生活区画を全て見て回り、誰も潜んでいないことを確認。
 下の階に繋がる階段の防火扉を下ろし、もし万が一誰か来てもすぐ気づけるようにして、帰ってきて行う警戒はすべて終了。
 作業を始める前に、小休止がてらソファに寝転がった。
「あー、疲れた。あそこはいい調達先になりそうだけど……ちょっと遠いな」
 だが、あれだけ質のよく、需要のある性別・年齢のゾンビが大量にいたのだ。利用しない手はない。
 そう、若い女のゾンビには需要が多いのだ。
「全く……化け物なのはどっちかって話だよなぁ……」
 俺は深々と溜息を吐く。同じ人間として、その感覚は完全にわからないわけではない。
 特に男なんて、ペニスを突っ込めるそれっぽい穴があればそれで満足な生き物なのだし、それが元々は本物だったのなら、なおさらだろう。
 違う視点でみれば、生き残りを襲ったりしないでゾンビで満足するのなら、その方が健全というか、利があるという見方も出来なくはない。
「……まあ、俺にはどうでもいいけどな」
 これから俺は『ゾンビ加工業者』として――ゾンビを商品に加工する作業をしなければならないのだから。
 余計な感情移入や迷いはいい仕事の敵だ。
 俺はソファから起き上がり、持って帰ってきた荷物をおいた部屋へと移動する。
 その部屋は、俺が作業部屋と定めた場所だった。作業の際には相応に汚れるので、それをするための部屋はちゃんと決めておく必要があった。
 作業部屋に移動した俺は、持って帰ってきたリュックサックを、部屋の中央の作業台の上に乗せる。
「まずは……と」
 リュックサックの中に詰め込んでおいた、水着女子高生ゾンビの胴体部分を取り出した。
 生前はさぞ溌剌と笑っていたであろう、整った顔立ちのその子は、ゾンビとなったいま、何の感情もその顔に浮かべていない。
「ウー……ムゥー……ウゥー……」
 ただ、ゾンビとしての本能に従って、呻き、蠢き、暴れるだけだ。
 もっとも、四肢をもぎ取られ、口に枷を嵌められた彼女がいくら暴れようとしても、虫のようにうねうねと身体をくねらせることしかできないのだが。
 学校指定の水着姿の彼女。授業中にゾンビになったということは、おそらくバイオハザードが起きた、最初期にゾンビになったということだろう。
「……しっかし、ゾンビウイルスってほんと都合がいいというか……使い方によってはめっちゃ便利なのにな」
 バイオハザードが始まってからそれなりの時間が経過しているが、水着女子高生ゾンビの身体は全く腐敗していなかった。それも、俺が引き上げるまで、ずっとプールの水に浸かっていたはずなのに、だ。
 ゾンビ化すると死んでいるのに身体は腐敗しなくなる。自動的に土に還ることが出来なくなり、永遠に死体を晒し続けることになるのだ。ゾンビ映画とかだと皮膚や目玉が腐って溶けてたりして、悲惨な状態になっていたりするが、このゾンビたちにはその心配はない。
 そういえばずっと放置されていたはずのプールの水も異様に綺麗だった。普通は数ヶ月も放置していれば水は濁ってしまうだろうに。ゾンビになった女子高生たちが浸かっていたのが原因だろうか。
(浸けているものを腐らせないってことは、食料を保存することだって出来るかもな……やらないけども)
 いくらウイルスに耐性があるとはいえ、口に入れるものをゾンビが浸かった液体に漬ける気にはなれない。
 そういうのは、研究者気質の人間がやってくれていることだろう。
(俺はせっかく『使える』んだから、それを存分に活用させてもらうとしよう)
 女子高生ゾンビの需要、つまりはゾンビを屍姦したいという者は多いのだから。
 死者に対する冒涜であるという者もいなくはなかったが、いまはそんなことを気にしている奴から死んでいく世界だ。
 否定よりも需要がある以上、『ゾンビ加工業者』である俺は、彼らの求めに応じてゾンビをそれ用に加工する。
「さて、それじゃあ気合い入れて加工しますかね」

 最初に取り出した工具は――ペンチだった。

つづく

ゾンビ一丁あがり! 2


 ある日、世界はバイオハザードによって崩壊した。

 詳しいことは俺にもよくわかっていない。
 突如ゾンビになってしまった者が現れ、ゲームみたいに特定の地域に抑え込むことも出来ず、世界中がゾンビ化の危機に晒されたのだ。
 映画などの物語のように、ゾンビ化を防ぐワクチンが都合良く開発されるということもなく、世界人口の約九割がゾンビと化してしまった。
 ゾンビウイルスに感染せずに済んでいる一割の人間のうち、大半は早い段階で閉鎖空間に逃げ込んだ者達だ。ある意味真っ当な手段で生き延びている者達だな。
 一方、そうではないごく一部の者――俺のような人間――がどうして感染せずに済んだかというと、身も蓋もない話だが、純粋に体質の問題のようだった。
 運が良かった、という言い方も出来るが、限りなく文明が崩壊した上にゾンビで溢れる世界で生きなければならなくなったのだから、幸運か不運かは微妙なラインだ。
 ちなみに、ゾンビは普通に人間を襲ってくる。俺たち抗体のある人間はゾンビにこそならないが、ゾンビに噛まれれば普通に怪我をする。
 ゾンビになったからといって極端に身体能力が向上することはなく、基本的には元の人間のままなのが救いだった。もし化け物みたく力が強くなったり、動きが速くなったりしていたら、抗体を持っている俺たちもゾンビの数に為す術もなく、生きたまま食い殺されていたところだ。
 そして、抗体を持つ者たちにとっては都合のいいことに、ゾンビ化ウイルスは俺たちの身体を強化してくれていた。
 俺はゾンビ化ウイルスが溢れるまで極普通の成人男性であり、それほど身体を鍛えている方ではなかった。少なくとも、人間を一人分背負って動き回れるほどの体力は無かったはずだ。
 けれど、ゾンビ化ウイルスが世界に溢れるようになってから、俺の身体は物凄く強くなった。人間一人分の荷物を担いで移動するのも容易いほどに。
 ゾンビに成りはててしまった者達には悪いが、この辺はゾンビ化ウイルス様々といったところだ。
 俺みたいにゾンビ化せずに身体能力が向上した人間は、場所によっては「ヒーロー」だなんて呼ばれ、ゾンビからまだゾンビ化していない人々を守っているらしい。
 らしい、というのは俺は「ヒーロー」なんて呼ばれ方をされていないからだ。

 俺は普通の人間達から「ゾンビ加工業者」などと呼ばれている。

 ゾンビが溢れるようになり、人間の生産力は著しく低下した。
 廃墟と化した街から使える物資を得るのは当然の流れだが、人間という奴はどこまでも逞しい。使えるものはなんでも使えといえば、聞こえはいいが。
 世界がこうなってから溢れるほどに得られるようになったもの――ゾンビをも利用したいという人間が、俺に依頼を出してきたのだ。

 なるべく美しく、あるいは可愛らしい女のゾンビを、捕獲してきて欲しいと。

つづく

ゾンビ一丁あがり! 1


 こちらに向け、助けを求めるように伸ばしてきた両腕を、まずは切断する。

 下から上へ日本刀を振り、その白く細い柔腕を、肘の上辺りで切り飛ばす。
「う゛ぁ――」
 悲鳴のような、そうでないような。
 不明瞭な呻き声には耳を貸さず、今度は太ももを狙って刃を振るう。実にみずみずしい太ももだ。好きな人には溜まらないだろう。残念ながら目立つ位置に細かな傷はあるが、どうせ一度は切ってしまうのだから、問題は無い。あとで直せばいいのだ。
 俺の振るう日本刀は普通の日本刀ではなく、最新科学の粋を集めて作られたものだ。たとえ人間の太ももという、切りづらいものであろうと、やすやすと両断することが出来る。
 脚に支えられていた「それ」の胴体が地面にべちゃりと倒れ込む。もろに顔面から倒れ込んだから、傷がついていないか心配になった。
(うーん。もう少しやり方を考えた方がいいな……試行錯誤しなきゃ)
 折角綺麗なものを選んでも、捕獲する段階で傷がついてしまっては元も子もない。考えなければならないことは多かった。
 両手両足を失った「それ」は、それでもなおこちらに向け、這ってでも進んでこようとしている。幸い、地面に打ち付けた顔に傷はついていないようだ。
 俯せになっているそれの背中を踏みつけ、壊してしまわないように注意しながら、その口に枷を噛ませる。
 そいつの髪はその年頃にしては短い方だったので、巻きこむことをそれほど警戒する必要もなく、後頭部でベルトをきっちり締めることが出来た。
「……ふぅ。一体捕獲完了、と。うん。割と状態もいいし、これは高く売れるぞぉ」
 俺はどれほどの売値になるか期待しつつ、「それ」を背負っていた空のリュックサックの中にお尻が底に突くように納めていく。
 それでもなお暴れていたが、胴体だけの状態ではそれほど大きな挙動は取れない。
 リュックサックの蓋を閉め、外から太く丈夫なベルトで締め上げていくと、小さく蠢くだけの荷物になった。
 切り落とした両手と両足もきちんと回収する。四つ纏めて縄で縛り、リュックサックの脇にぶら下げた。
「さあて、撤収撤収~。ここはまた来てもいいなぁ」
 他のハンターに目を付けられなければいいのだが。
 俺が次に来る時まで、ここが見つからないことを祈りつつ、そこを後にした。
 すぐ傍にあるプールの中には、まだ何匹かの「それ」がいて、俺を追いかけようとしていたが、水の中からあがれないらしく、それこそ中途半端な行動ルーチンを組まれたゲーム内の「それ」のようだった。
 俺はその「それら」――ゾンビと貸した水着姿の女子高生たちの群れを置いて、その場を去る。

 そのうちの一体を「商品」として、リュックサックに背負いながら。

つづく
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