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黄昏睡蓮

猟奇系、グロ系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。毎日更新を目標にしています。
月別アーカイブ  [ 2019年08月 ] 

殺人プレイ『聖殺』 おわり

 指先に生やした極細のナイフを、まりかさんへとゆっくり近づけていく。
 白い袋に張り付かれるように包まれ、身体のフォルムを浮かび上がらせている彼女の、蠱惑的な腹部に狙いを定めた。
 極細のナイフは、布を貫通し、まりかさんの腹部に突き立つ。
「ッ! ングウウウッ!」
 突然お腹を刺されたまりかさんが、悶えて悲鳴をあげた。けれどその悲鳴はすべて白い袋が吸収してしまい、大きなものにはならない。
 さらに、ナイフを突き刺したことで、本来なら溢れてくるであろう血は全く流れ出さなかった。白い袋の表面に滲むこともない。
 これが僕の用意した袋の、特性第二の特徴。
 血や尿など、液体を全て吸収して、外に影響を見せない。さらに自己修復機能のようなものもある。極細のナイフを使ったからということもあるけど、ナイフで開いた穴はすぐに塞がり、真っ白な袋の外観を維持し続けるのだ。
 僕は抜き取った指先のナイフを、何度かまりかさんに向けて振り下ろした。そのたびにまりかさんは悲鳴をあげ、不自由な身体を捩って暴れる。
 ある程度身体を突き刺したら、最後の仕上げに彼女の眼球に狙いを定め、瞳を潰すようにして指先を押しつけた。
 そのまま奥まで押しこめばナイフは脳に達し、彼女は死んでいただろう。そうならないよう、慎重に眼球だけを潰す。
 ぷつり、と柔らかい眼球が潰れる感触が伝わってきた。
「フーッ……フーッ……」
 まりかさんの苦しげな声が白い袋の中から聞こえてくる。
 普段派手に殺されることに慣れている分、こういう地味な感じの殺され方には慣れていないのだ。
 けれど、殺人プレイに傾倒するまりかさんだからこそ、すぐにその苦しみが喜びに変わっていっているのがわかる。
「ふふふ……さすがはまりかさん。もうこの痛みに慣れちゃったかな?」
 痛み自体はナノマシンの制御でいくらでも調整できるとはいえ、どんな小さな痛みも受け入れる素養がなければ苦しいだけだ。
 殺人プレイ愛好家は皆、その適応するまでにかかる時間が極端に短いのが特徴だった。
(さて、一通り傷は作れたから……仕上げだね)
 僕は傷だらけのまりかさんの包まれた白い袋に、そっと手を当てる。袋の中に包まれた彼女の体温がじんわり伝わってきていた。
 もがく彼女の動きを感じつつ、僕は自分の手をナノマシンで調整し、手のひらの温度を徐々にあげていく。
 ヒーター並みの熱波が白い袋越しにまりかさんへと伝わって行っていた。
「ンン……ンッ、ムゥーーッ!」
 そうしているうちに、大人しくなりかけていたまりかさんが激しく藻掻き始める。
 事情がわからない人から見れば、何が起きているのか全くわからないだろう。
 白い袋に設定した最後の特性が発揮されているのだ。
 第三の特性・熱を際限なく吸収し、結果、内側にある物は発火する。
 同時に耐熱かつ耐炎構造になっているため、外から見た白い袋には全く影響はでていない。ちなみに燃焼するのに必要な酸素に関しては素通りするため、まりかさんは際限なく燃え続けることになる。
(呼吸は出来ず、けど燃える時には空気は通る……っていうのが本当に難しかったんだよなぁ……)
 ナノマシン技術がなければ、とても実現することは出来なかっただろう。本当に夢を叶えてくれる技術だ。
 それを言い出すと、そもそも殺人プレイ自体、ナノマシンの恩恵がなければ出来なかったけども。炭化しても復活出来るのはナノマシンあってのことだ。
 密閉された白い袋の中でひたすら燃え続けるまりかさん。
 そんなまりかさんを包み込む白い袋を、僕はズボンのポケットに入れ、荷物を持ってレストランを出る。
 傍目には一人で歩いているように見えるだろうけど、僕のポケットの中にはまりかさんがいた。
 白い袋越しに伝わってくる熱はじんわりと暖かく、カイロみたいでとても心地が良い。
(ああ、これは思ったより気持ちいいな。まりかさんの命が燃えてる感じ。すごくいい)
 実際まりかさんは白い袋の中で再生しては燃え続け、地獄の苦しみを味わっていることだろう。殺人プレイ愛好家の彼女は、ギリギリまで意識を残すように身体を調整しているから、自分の身体が炭化してボロボロになるのを自覚してから果てるかもしれない。
 僕はポケットの中のまりかさんの暖かさを感じながら、家路を急いだ。
 家についたら服を着替えるのもそこそこに、まりかさんの詰められた白い袋をテーブルの上に出す。まりかさんは完全に沈黙していて、もはや痙攣もしていない。
 僕は指先を鋭利な刃物に変え、その白い袋を外から裂いた。自己修復機能があるとはいえ、わざと大きく傷口を広げるように開けば、さすがにすぐに塞がりはしない。
 袋の裂け目からすっかり全身が炭化し、物言わぬ焼死体となったまりかさんが顔を覗かせる。
 ブラックサンタが悪い子にあげるプレゼントは『真っ黒な炭』だ。そう考えると、この状態のまりかさんは僕に対するプレゼントということになる。
(結果的に、僕へのプレゼントみたいになっちゃったな……まりかさんも楽しんでくれてたらいいんだけど)
 僕は白い袋をひっくり返し、炭に成りはてたまりかさんをテーブルの上にぶちまける。
 落下した時の衝撃でまりかさんの身体は粉々に砕け、テーブルの上を黒く汚した。
 その炭の塊を指でかき混ぜて時間を潰すこと暫く。ぶちまけた炭が蠢きだし、ひとつに集まったかと思うと、まりかさん本来の姿に戻っていく。
(炭になっても元に戻るスピードはそんなに変わらないな……むしろミキサーとかでぐちゃぐちゃにしたときよりスムーズかも)
 基本的にナノマシンの修復は、すべてを一から構築し直しているわけではない。怪我の程度にもよるけど、ある物はあるままに戻そうとすることが多い。損傷が激しくてどうしようもならない部分は一から作り出すので、全身が炭化した今回は全てを一から作り直したのでかえって処理が楽だったのかもしれない。
 その理屈はさておき、いつもより早い時間で復活したまりかさんが、ぱちりと眼を開けた。覗き込んでいた僕に気付くと、身体を起こし、ニコリと笑い――元の大きさに戻りながら、僕に抱きついてきた。
「うわわっ! ま、まりか、さん?」
 柔らかなまりかさんの身体が押し当てられ、さらに情熱的なキスまでされ、僕は思わず赤面してしまった。
 いまさらと思われるかも知れないけど、今日まで恋人の関係だったわけではない僕たちは、実は恋人らしい身体的接触はほとんどしたことがなかったのだ。
 プレイ中には、唇どころか全身触ってるし、丸呑みしたこともあるけども、それはそれこれはこれ。
 まりかさんはいつもの快活な笑顔で、楽しそうだった。
「相変わらず、水無くんの殺し方は一工夫あって楽しいね。燃えさかる火に飛び込んだことはあったけど、こう身体の内側も焼けるほどにじっくり熱を通されたのは初めてだよ」
「そ、それはよかった……」
 ぎゅっと抱きつかれていることに、心臓がドキドキしてしまう。彼女の柔らかな身体の間食が凄く心地よかった。
 もうお互いに照れるような間柄ではないのだけど、やっぱりドキドキしてしまうのは仕方ない。
「……ん? どうして眼を逸らしてるんだい?」
 僕の様子に気付いたまりかさんが、にやにやしながらそう問いかけてくる。明らかにわかってからかってきてるときのテンションだ。
「ねえ、水無くん。いつものプレイもいいけれど……折角恋人同士になったんだ。今日くらいは、普通に愛し合うのも一興じゃないかな?」
 耳元で囁くように言われ、僕の頭は気持ちいい刺激に痺れる。たまにはそういう日があってもいいだろう。
「……そうだね。じゃあ、ベッドに行こうか」
「ふふ。優しくしてね。……ベッドに行くのも初めてだねぇ
「そういえば、そうだね」
 普段まりかさんは小さくなっているし、ベッドだと広すぎるということで、上物のクッションで寝ていた。
 それなりに長く一緒に暮らして来て、ベッドで一緒に寝たこともないというのは、ある意味不思議な気がする。
(というか、実は呆れられたりしてないよね……?)
 いつまで経っても手を出してこないへたれだと思われてはないだろうか。
 そう不安に思ったのを見透かされたのか、まりかさんが言う。
「人の考えはそれぞれだけど、ちゃんと恋人関係にならないのに、身体を重ね合わせるような人だったら、私は君を好きにはなってなかったと思うよ。ちょっと愚直すぎる君だから、好きになったのさ」
「本当に、敵わないなぁ……まりかさんには」
 僕は抱き上げたまりかさんをベッドまで運びつつ、その頬にキスをした。
 まりかさんは優しい笑顔でそれを受け入れてくれる。

 こうして恋人同士になった僕たちは――それからも、殺人プレイ愛好会で、殺人プレイを続けるのだった。


~殺人プレイ 聖殺 おわり~

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