FC2ブログ

黄昏睡蓮

猟奇系、グロ系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。毎日更新を目標にしています。

殺人プレイ『福殺』2

 福袋は一人一つもらえるらしい。
 それ自体は嬉しかったが、僕はどうしたものかと悩んでいた。
(正直、殺人プレイ用の道具をもらってもなぁ……)
 あいにくプライベートで殺されたい願望の知り合いがいない僕は、殺人プレイ自体が愛好会に来ないとできない。だから、いくら貴重な道具をもらったとしても、それをプライベートで用いる相手がいない。
(……自家発電にも限度があるしなぁ)
 僕のナノマシンの特化能力は『形態変化』。かなり珍しい系統のナノマシン能力で、自分の体を様々な形に変化させることができる。それを活用して、殺す用の人型を作り出すこと自体は可能だ。そうやって疑似的に殺人プレイを楽しむことはできるけど、人ひとり分の人型を作るのはかなり大変だし、結局は自家発電でしかないため、快感と同時に空しさも募るという、もろ刃の剣なのだ。
(……仕方ない。道具は誰かにあげよう)
 僕はそう思って周りを見渡した。いくらでも道具を渡す相手はいる。
 たとえば……僕は少し前に並んでいる同年代のカップルを見た。
 仲睦まじい様子で会話している。さっきまでの『初殺披露会』で、彼女の方は粉々にされて殺されていただけあって、二人の距離は近く、彼女の方が彼氏にすり寄っているようだった。
(まあ……すごかったもんなぁ、さっきの……まさか料理用のピラーをあんなふうに使うなんて……)
 それだけの殺し方に熟練しているからこそ、あんなに綺麗で可愛い彼女と付き合えているのだろう。まったく羨ましい話だった。
 そうこう考えている間に、自分に福袋が手渡される段階になった。柊山さんが僕を見てにっこりと笑う。
「やあ、水無くん。今日は楽しんでくれたかな?」
「ええ、まあ……でも、やっぱりパートナーがいるみんなが羨ましいですね……」
 僕は深々とため息を吐いた。さっきまでそのことを考えていたせいで、ついつい嫉妬じみた物言いになってしまう。そのことを受けてか、柊山さんは苦笑を浮かべた。
「ははは。パートナーに恵まれるかどうかはその時々の運次第だからねぇ。まあ、運試しをしてみてくれ」
 そういいながら、柊山さんは自分の足元にあった福袋を僕に渡してくれる。
「新年おめでとう。今年は素敵な出会いがあるといいね」
「おめでとうございます。そう、ですね」
 どうしても苦笑を浮かべざるを得なかった。出会いは常に求めているものの、やっぱりそこまでディープな関係を結べることは稀だからだ。殺人プレイ愛好会にはたくさんの人が集まっているけど、これだってよく考えれば異常な事態である。そのくせ、さっきのカップルさんみたいにすでに組み合わせが出来ていることが多いのは独り身にとっては最悪だけど。
 ここでさえ会えないその手の趣向持ちに、偶然会うなんて難しい問題だと思った。
 何を言っても慰めにならないと考えたのか、柊山さんはそれ以上はなにも言わず、福袋を受け取った僕は帰路に着いたのだった。
(結構重い……な?)
 道具の内容は袋の外側だけ見てもわからないけど、たぶん5~6キロくらいの重さはあった。底が抜けないように紙袋が補強されていることからも、それなりの重さがあることがわかる。
(かさばるものじゃなければいいなぁ……普段使えない道具に場所を取るのはごめんだし……)
 僕はまだ中身も見ないうちから、その福袋の処理に億劫になっていた。
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

カウンター
プロフィール

夜空さくら (旧HN:黒い月)

Author:夜空さくら (旧HN:黒い月)

はじめに
当ブログは猟奇・グロ系の18禁小説ブログです。関連の同人誌・版権物のレビュー、個人的な語りなども書きます。18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。

『このブログについて』
・当ブログについてです。

『twitter』
・管理人のツイッターです。取りとめのないことを呟いています。

管理人運営の姉妹ブログ一覧
『黎明媚態』(露出・羞恥系)
『黄昏睡蓮』(猟奇・グロ系)
『白日陰影』(箱詰・拘束系)
『夕刻限界』(時間制御系)
『極夜天蓋』(催眠・改変系)
『東雲水域』(性転換交換系)
『星霜雪形』(状態変化系)
『異種祭祀』(異種姦系)

『pixiv』
・イラストは全て3Dカスタム少女を使用し作成して投稿しています。基本は小説の投稿です。

『ノクターンノベルズ』
・一部の小説をこちらでも掲載しております。
カテゴリ