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黄昏睡蓮

猟奇系、グロ系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。毎日更新を目標にしています。

殺人プレイ『福殺』3

 電車を乗り継いで自分の家に帰って、早速福袋を開いてみる。
 中からは予想もしていなかったものが出てきた。
「……フィギュア?」
 それは綺麗に梱包された、10分の1スケールの人形だった。可愛らしい女性の外見をしている。
「こういうの……リアル系……っていうのかな?」
 よくフィギュアと言われて想像するような、二次元の女の子を人形にしたものではなくて、これは現実の人間に忠実な作りをしていた。髪の毛も一本一本別々に存在しているようだ。本物のそれと見た目では区別がつかない。表情はなく、眠っているかのように目を閉じていた。
 エロフィギュアのように全裸の状態のそれは、殺人プレイ愛好会の福袋としては相応しくないように感じた。
「……まあ、せっかくもらったんだし」
 一人暮らしでよかった。少しくらいは飾っておこうと思って、箱から取り出すことにした。
 けど、まるで溶接されているかのように、箱が開かなかった。
「接着してるのかな? ……やれやれ、めんどうくさいな」
 僕はそう思いつつ、指先をカッターに変化させる。こういう時、僕のナノマシンは便利だ。
 指先のカッターを用いて箱を開いていく。ずっしりと重みのある中のフィギュアに傷をつけないように箱を開くのは大変だった。
(……重い? このサイズのフィギュアが?)
 ふと、疑問に思った。確かにこのフィギュアは大きいけど、ただのフィギュアならもっと軽いはず。5キロもあるようなフィギュアなんて、金属か何かで出来ているものでしかありえない。
 箱が開き、そのフィギュアが露わになる。僕はそのフィギュアに触れてみて、その本物の肉体を触っているかのような触感に驚いた。
「えっ? なにこれ……」
 どこもかしこも柔らかい。まるで生きた人間をそのまま小さくしたかのようなリアルさだった。
 真空状態から解放されたからか、フィギュアの綺麗な黒髪がさらりと横に流れる。肩口につくかつかないかくらいの絶妙な長さの髪は、女性らしさを主張し、かつ髪で体が隠れてしまうこともない、絶妙な長さだった。
(…………ごくり)
 思わず生唾を飲み込んで、それに指先を近づける。もちろん、カッターに変化させた指だ。
 柔らかな肌に、そのカッターの先を突き立てる。リアルな感触が指先に伝わってきた。殺人プレイ愛好会で人体を刺した時の感覚がよみがえる。
「これは……リアルすぎる。なるほど、こういうための人形か……」
 確かにこれなら殺人プレイ愛好会の福袋の中身としてふさわしいかもしれない。この小さなサイズの人形相手とはいえ、疑似的に殺人プレイが味わえるというわけだ。特定のパートナーがいない僕に狙い澄ましたような贈り物だけど。
 そう思って、僕は柊山さんが僕に福袋を渡す際、並べられた福袋ではなく、足元に置かれていた福袋を手にしたのを思い出す。
(そっか……気を使ってくれてたんだ。また今度、お礼を言っておかないと……)
 向こうはなにもいわなかったのだから、お礼をいうのは野暮かもしれないけど、それでも何も言わずにいるというのは僕が許せない。今度お礼を言おうと心に決める。
 それはそれとして。いまは目の前の人形の殺し心地を試すのが先決だ。一度殺したらそれで終わりなのか、それとも人間がそうなっているように、この人形も自動的に直るのか……それによってこの人形の価値は大きく変わる。
 僕はわけもなくドキドキしながら、腹を掻っ捌いて中身がどうなっているかを確認しようと試みる。

 まさにその時。人形が目を開けた。

 人形とばっちり目が合ってしまった僕は、完全に思考が停止してしまう。
 人形は何度か目を瞬かせたかと思うと、違和感を覚えたのか、視線を自分の体に落とす。そして、自分の体に刃が突き立っているのを見て、驚愕の表情を浮かべる。
「あ、これは……その……」
 思わず人形相手だということを忘れて、弁明に口が動いた。けれど、僕の驚愕はまだまだ続く。
 人形が口を開いた。そして。
「い、いきなりなのかい? 思っていたより、大胆な人だねぇ」
 そんな風に、しゃべった。
「え……え……?」
 僕がなにか反応をする前に、人形は言葉を続ける。いや、正確には続けようとした。
「私は……っ、ごふっ」
 そういって、真っ赤な血を吐いたせいで、言葉が途中で途切れた。
「う、うわあああああ!? ご、ごめん!」
 慌てて指を抜いて、傷口をティッシュで押さえる。

 そんな風に、僕と彼女は出会った。
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