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黄昏睡蓮

猟奇系、グロ系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。毎日更新を目標にしています。

金色スライム 1


 長年誰も訪れる者のない、あるダンジョンの宝物庫。
 金銀財宝の山がうずたかく積まれたその宝物庫の中空に、大きな繭が浮かんでいた。繭からは天井や壁に糸のような物が伸び、中心の半径数メートルはある丸い部分を空中に留めている。
 その金色の繭はすべてが金属で出来ていた。いかなる攻撃も弾く固い材質。たとえハンマーや大剣を叩きつけたところで、その金属の繭はびくともしないだろう。それは繭を空中に浮かべている天井や壁に伸びた糸のような部分も同じで、切り裂こうとしても並の刃では歯が立たないに違いない。
 絶対的な強度を持って、その金属の繭は宝物庫に鎮座している。
 そんな金属の繭が、突如どろりと融解した。
 外部から熱を加えられた様子はない。まるでその金属そのものが生きているかのように流体化し、前触れも無く蠢き始めたのだ。
 それもそのはず。その繭はただの金属ではなく、金属のようなスライムが形作っていたものだったからだ。
 かつてこの世界で栄華を極めた魔法使いたちは、その積み上げた栄華の象徴である宝物を守るために、様々な工夫を施した。それがダンジョンと呼ばれる大迷宮であり、そこに仕掛けられた無数の罠である。
 その金色のスライムもその罠の一種であった。とある特別な盗掘者を想定されて作られたものであり、いかなる魔法・物理攻撃を無効化するだけではなく、その盗掘者を捕らえる機能も有している。
 繭の形を崩したことで、その成果が誰の目にも明らかになった。
 液体状に溶けた繭の中から、人型が露わになる。金色のスライムが表面を覆っているため、大まかな輪郭しかわからないが、それは人間の女性の形をしていた。
 年の頃は二十歳前後であろうか。細身の身体に豊かな乳房、長い手足にたおやかな指先、端正な顔立ちといい、その人が絶世の美女と呼ばれるに相応しい美しさを有しているのは、全身が金色のスライムに薄く覆われていてなお、明らかなことだった。床に力なく横たわる姿さえ、見る者の目には煽情的に映る。
 その胸が上下し、震え、その者は激しく咳き込んだ。金色のスライムの破片が飛び散り、床に広がったスライムの中に再び戻っていく。
 咳き込みつつ、身体を起こし、四つん這いになった彼女は、口から大量のスライムを吐き出した。どうやらスライムは彼女の身体の中まで埋め尽くしていたようで、明らかに胃に入る容量を越えた量のスライムが吐き出されていた。
「ゴボッ、ゴホッ、げほっ、ぅえ……」
 彼女の全身を覆っていたスライムは、彼女が身体を起こしたことで、徐々にその表面を滑り落ちていった。スライムが滑り落ち、彼女の素肌が露わになっていった。
「はぁ……はぁ……急に、どうしたの……?」
 スライムに捕らえられていたとは思えない冷静さで、彼女はひとり呟く。普通の女性ならスライムに取り込まれて身動きひとつ取れない状態で時を過ごせば、程なく発狂してしまうことだろう。だが彼女はそんな様子など微塵も無く、ただ突然状況が変化したということに驚いているという様子でしかなかった。
 しかしそれはある意味当然である。
 彼女は死ぬことがない存在ーー不死者だったのだ。
 そもそもこの場所に彼女が来たのも、長く生きすぎて退屈を持てあましていた彼女は、死ぬほどの刺激を求めて、魔法使いの作ったダンジョンに潜ったのである。宝物庫に至るまでの山のようなトラップを死んでも死なない性質を利用して文字通り正面突破し、宝物庫にたどり着いた。
 だがそういった不死者対策として最後に用意されていた「獲物を殺さずに捕らえ続ける」金色のスライムによって、ずっと捕らえられていたのである。
 彼女は早々に脱出を諦めて茫洋と時を過ごしていたが、彼女がスライムに捕らえられてから二千年の時が経過していた。
 元々長い時を何をするわけでもなく過ごしていた彼女であるため、二千年程度は「少し長く寝ていた」程度の感覚なのだが。
(罠が解除された……というわけじゃなさそうだけど……)
 ダンジョンの中は相変わらず暗く、宝物を持ち出そうとする動きもない。そもそもこのダンジョンは制作者が死亡したため、トラップを解除することができないとされていた。
 いまさら解除されたとは考えにくい、と不死者の彼女が考えていると、その答えは意外なところからもたらされた。
 彼女の周囲に広がる金色のスライム。それがかすかに震えたかと思うと、彼女の身体に這い上がって来たからだ。
「ひゃ!?」
 スライムの内部に取り込まれ続けていたからこそ、スライムが身体を這い上がってくる感触は彼女にとって二千年ぶりの感覚だった。思わず年頃の少女のような悲鳴をあげてしまった彼女だが、それに対して羞恥を覚えている暇はなかった。
 彼女の身体を這い上がるスライムは、身体の外だけではなく、中も這い上がっていたからだ。それはすなわち、彼女の肛門と膣から、体内へと入り込んでいるということである。
「うあっ、ああっ」
 排泄する場所から液体が逆流してくる感触は生理的嫌悪感を嫌でも引き起こす。彼女は不死者であるが、その感覚は普通の者となんらかわりがない。悲鳴をあげようとするが、そのあまりに大きな苦しみに声を上げることもままならなかった。
 徐々に膨らんでいく腹部は、スライムの重量は普通の水より重いのか、鉛玉でも埋め込まれたのかと感じるほどのもので、彼女は立ち上がることも出来なくなっていた。
 入り込むスライムの量は全く衰えることはなく、彼女は肛門から胸の辺りまでが地面と一体化してしまったかのように感じ始めていた。彼女の足下に広がるスライムと彼女の体内に入り込んだスライムは木と根っこのように繋がっており、彼女をその場に固定化する役目を遺憾なく発揮している。
 少しでも動こうものなら身体の中が抉られるような痛みが走るため、彼女はぴくりとも動けなかった。その上、身体の表面を這い上がったスライムは、彼女の身体をコーティングするように覆っており、そのコーティングはすでに彼女の下あごの辺りまで終わっていた。
 せっかく自由になったと思われた彼女だが、すでに身体の一部を痙攣させることしかできなくなっている。
 そんな彼女の口から、体内を這い上がってきたスライムが飛び出した。彼女は目を見開き、呼吸しようとしたが、スライムが喉を覆ってしまっているので、吸うことも吐くこともできない。二千年ぶりの死を覚悟した彼女だったが、窒息して意識を失う前に、スライムがその形状を微妙に変化させ、空気を彼女が吸えるようにした。小さな穴でしかないため、浅く早い呼吸しか出来なかったが。
(これ……もしかして……スライムが自分で……!)
 そのことに気づいた彼女の目の前に、口から飛び出したスライムの先端がやって来る。

続く
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