FC2ブログ

黄昏睡蓮

猟奇系、グロ系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。毎日更新を目標にしています。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

金色スライム 5

 金色スライムに動かされ、罠にかかりながらも不死者の彼女はダンジョンの入り口へと着実に近付いていた。
 散々死んでは復活を繰り返したのは行きと変わりなかったが、そのたびにスライムの核が子宮内に潜り込み直すため、不死者の彼女もさすがに疲弊していた。痛みに対する耐性は高いとはいえ、復活直後の一番感覚がまともになっているときに、死ぬほどに痛いが死なない痛みを味あわされるのだからたまらない。
 その道中、彼女はだだっ広い鍾乳洞の区画へと足を踏み入れる。そこは2000年前、彼女が通ってきた道で、食人大コウモリが放たれている場所だった。
(……? 何か、様子が違うような……?)
 2000年前と違い、大コウモリはすぐに襲ってこなかった。本来彼らは魔法によって作られた生命体であり、侵入者の殺害のみを目的とした存在だ。即座に襲いかからなければおかしい。だが、金色スライムがそうであるように、彼らもまた、2000年の時を経て変化していたのだ。
 鍾乳洞の天井付近に、コロニーが作られている。それはまるで人の手による住居のように見えた。
(……! し、進化してる!?)
 彼らを作った魔術師の姿を模倣したのか、コウモリたちは極めて人に近い形に進化を遂げていた。人の身体にコウモリの翼が生えている、という形だ。
 服を着る文化はないため全裸であり、時が来れば卵を産んで自動的に増える魔法生物としての性質を反映してか、その形はすべて女性のものだった。翼を生やした裸の女性が鍾乳洞の天井付近を飛び回っているというのは異様な光景だった。
 さらにコウモリらは、明らかに知性を感じさせる動きを見せており、自分たちの居住区に現れた金色のスライムに戸惑っているようだった。


 迷宮蝙蝠族の族長は、突如として現れた正体不明の敵にどう対処したものか迷っていた。
 自分たちがダンジョンの侵入者に対する防衛装置として作られたことは、族長も理解している。いまでは形骸化した役割であり、無視したところで問題はないのだが、ある程度の不快感は覚えてしまう。ゆえに勝てない脅威でない限りは、侵入者はとりあえず倒す、というのが族の方針だった。
 とはいえ、2000年の間、この場所まで侵入者がやってくることはなく、時折ゴーレムやアンデッドなどが迷い込んでくるのがせいぜいだった。スライムが現れることを彼女たちは想定したことがなかった。
『族長! どうする? どうする?』
 若い蝙蝠族が族長にそう尋ねる。族長とて訊かれても困るのだが、長として指示は出さなければならない。
『まずは投石で様子を見ましょう。接触は危険よ』
 ゴーレムやアンデッドは遠距離攻撃手段を持っていないことが多かったため、よほどの高度な存在でない限りはそれで倒せていた。仮に空中の的を迎撃する手段を持っていたとしても、その時は逃げればいいだけの話である。
 少ない実戦経験から導き出されたその判断。金色スライムに対するにはあまりに浅慮であった。
 コウモリたちが抱えて飛べる程度の石を持って、金色スライムの上に移動する。そして、その頭上で石を落とした。石は正確にスライムの上に落ち、頭部と思わしき部分にめり込んだ。赤い血が飛び散る。
『え? 血?』
 元々液体のスライムに血が流れているわけがない。
『族長、スライムに何かが取り込まれてない?』
『言われてみれば……何かを覆っているように見えるわね。まあいいわ。どんどん石を落としてみましょう』
 取り込まれているものがなんであれ、コウモリたちには関係ないことだった。次々石を落とし、スライムを攻撃する。だが、ほとんどは当たってもスライムにダメージが入っている様子はなく、変わらず動き続けていた。
 族長は投石がスライムに効果がないことを悟る。
『……ダメね。近付くのは危ないし、無視しましょう』
『わかっ……族長! 危ない!』
 不意に、コウモリのひとりが叫んだ。族長がほんのわずか視線を外した隙に、スライムが奇妙な動きを見せていた。一瞬丸く膨れあがったかと思うと、全身から針を伸ばすように、その身体を周囲に向けて細く長く飛ばしたのだ。
 まるでハリネズミが針を逆立てたような様子だが、ハリネズミとの違いは全方位に向けて立てた針が長く伸びたことだ。それによって、本来安全な位置にいたはずのコウモリたちにスライムの身体が届いてしまった。
 身体を貫かれたコウモリたちの悲鳴が響き、一瞬で周囲が地獄と化す。族長はスライムの針を避けたつもりだったが、逃し遅れた足の甲がスライムに貫かれてしまっていた。
『ぐぅっ……!』
 翼をはためかせて針を抜こうとした族長だったが、まるでそれを防ぐように針の先端が折れ曲がり、針から足を抜くことが出来なくなった。
『こ、この……っ!』
 族長は鋭い爪を用いてスライムを断ち切ろうとしたが、細い割にスライムの身体は硬く、歯が立たなかった。それどころか、触れた部分の手がスライムの身体にめり込み、ひっついて離れなくなってしまう。
『ま、まずい……! 皆逃げーーッ』
 族長から指示が飛ぶ前に、スライムの身体はコウモリたちの身体を次々覆って行く。蜘蛛の巣に絡んでしまった時のように、翼にもスライムが絡みついて飛んで逃げることも出来なくなる。スライムの力は想像以上に強く、コウモリたちが暴れても無駄に終わる。
(い、痛い……! このままじゃ、死……!)
 そう族長が思うのも一瞬、全身を激痛が貫き、コウモリたちの意識はあっという間に苦痛の渦に飲み込まれていった。

つづく
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

カウンター
プロフィール

夜空さくら (旧HN:黒い月)

Author:夜空さくら (旧HN:黒い月)

はじめに
当ブログは猟奇・グロ系の18禁小説ブログです。関連の同人誌・版権物のレビュー、個人的な語りなども書きます。18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。

『このブログについて』
・当ブログについてです。

『twitter』
・管理人のツイッターです。取りとめのないことを呟いています。

管理人運営の姉妹ブログ一覧
『黎明媚態』(露出・羞恥系)
『黄昏睡蓮』(猟奇・グロ系)
『白日陰影』(箱詰・拘束系)
『夕刻限界』(時間制御系)
『極夜天蓋』(催眠・改変系)
『東雲水域』(性転換交換系)
『星霜雪形』(状態変化系)
『異種祭祀』(異種姦系)

『pixiv』
・イラストは全て3Dカスタム少女を使用し作成して投稿しています。基本は小説の投稿です。

『ノクターンノベルズ』
・一部の小説をこちらでも掲載しております。
カテゴリ


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。